[細胞の生体力学特性および膜の超微細構造に対する静磁界の影響] med./bio.

Effects of static magnetic field on cell biomechanical property and membrane ultrastructure

掲載誌: Bioelectromagnetics 2014; 35 (4): 251-261

この研究は、ヒト乳がん細胞(MCF-7)およびヒト子宮がん細胞(HeLa)の生体力学特性、膜の超微細構造に対する静磁界SMF)の影響、さらにはその影響とFアクチン分布および細胞接着性との関連を調べた。超電導磁石発生のSMFへのばく露を24、48、72時間行った。シャーレ(直径35mm)内部の磁界強度は0.26-0.33 T、シャーレの直径方向の勾配は2.09 T/mであった。その結果、2種類の細胞でSMFに対する反応は異なっていた;MCF-7の72時間ばく露群では、対照群に比べ細胞のヤング率(原子間力顕微鏡で計測)が有意に低下した;この低下は、アクチンの分布と関連していた;また、MCF-7のばく露群の細胞接着力は低くかった;一方、HeLa細胞では有意な変化は観察されなかった、と報告している。

ばく露