[難治性てんかんにおける50 Hz海馬刺激:グルタミン酸基礎レベルが高いとグルタミン酸放出の増加が予測される] med. app.

50 Hz hippocampal stimulation in refractory epilepsy: Higher level of basal glutamate predicts greater release of glutamate

掲載誌: Epilepsia 2016; 57 (2): 228-297

この研究は、難治性てんかんの患者(n=10)のてんかん原性海馬において、グルタミン酸がベースライン時に高値であり、てんかん発作時に増加することを踏まえ、海馬に植込んだ電極(11個)からの脳内電気刺激(50 Hz)がグルタミン酸放出に与える影響を、2分毎に微小透析サンプルで分析した。また、発作間欠期のレベル、一部の患者で電気刺激時に起きた発作時のレベルも測定した。その結果、電気刺激グルタミン酸流出を引き起こした;10人中の4人の患者が電気刺激による短い発作を体験した;刺激誘導性のグルタミン酸上昇は、誘発発作中は観察されず、むしろ発作間欠期のグルタミン酸基礎レベルの上昇と関連した;発作誘発されたグループでは、発作がなかったグループに比べ、グルタミン酸基礎レベルが低く、グルタミン酸流出刺激誘導性変化がなかった;萎縮性海馬をもつ患者では、グルタミン酸基礎レベルが高値で、刺激誘導性のグルタミン流出も多かった、と報告している。

ばく露