この研究は、無線周波（RF）放射が適応応答を生じ得るかどうかを調査するため、ラットの肝臓の還元型グルタチオン（GSH）およびグルタチオンリダクターゼ（GR）のレベルを評価した。ラット50匹を5群に分け、3群を915 MHz RF放射（4時間／日、1週間、放射電力は低（0.25 W）・中（0.79 W）・高（1.58 W））に事前ばく露した。1群を偽ばく露群、残り1群を対照群とした。ばく露群および偽ばく露群には、最後のばく露の24時間後、亜致死線量のガンマ線（線量4 Gy、線量率23.5 cGy/min）を照射し、5時間後に屠殺した。その結果、915 MHz RF放射への事前ばく露は、抗酸化酵素の活性およびレベルを変化させることで、肝臓に適応応答を生じ得ることが示された。著者らは、マイクロ波放射への事前ばく露は、GSHのレベルおよびGRの酵素活性を上昇させ、これが亜致死線量のガンマ線による酸化損傷に対する防御を高める、と結論付けている。
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