[健康な成獣ラットの循環血液細胞に対する915 MHzのRFIDシステムからの電磁界ばく露の影響] med./bio.

Effects of exposure to electromagnetic field from 915 MHz radiofrequency identification system on circulating blood cells in the healthy adult rat

掲載誌: Bioelectromagnetics 2018; 39 (1): 68-76

この研究は、915MHzのRFID信号へのばく露ラットの循環血液細胞に影響するかどうかを調べた。Sprague-DawleyラットをRFIDに全身比吸収率SAR)2 W/kgで8時間/日、5日間/週、2週間ばく露した。RFIDばく露後、全血球計数を実施し、フローサイトメトリでCD4+/CD8+比を判定した。その結果、ばく露群ではケージ対照群および擬似ばく露群と比較して、赤血球細胞の数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球指標の値が増加した(p < 0.05)。但し、赤血球細胞および血小板の数は正常な生理学的応答の範囲内であった。リンパ球を含む白血球細胞の数はばく露群で減少した。但し、T細胞の数またはCD4+/CD8+の比率については、擬似ばく露群とばく露群との統計的有意差はなかった(p > 0.05)。循環血液細胞の数は全身SARが2W/kgで2週間のRFIDばく露によって有意に変化したが、これらの変化は正常な生理学的応答の範囲内であり、RFIDばく露が有害であることを必ずしも示すものではない、と著者らは述べている。

ばく露