研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[ニューヨーク州における電気による寝具の加熱と先天的奇形:登録に基づいた症例対照研究] epidem.

Congenital defects and electric bed heating in New York State: a register-based case-control study

掲載誌: Am J Epidemiol 1992; 135 (9): 1000-1011

<目的>母親の妊娠時の60Hz磁界曝露と誕生した子供の先天的な奇形と の間の関連性について、ニューヨーク州奇形児登録を利用して、質問書を母親 に送り症例対照の形で調査する。<方法>1983年と1984年の間に生まれた121名の口蓋裂の奇形、197名の口唇裂の奇形、1983年から1986年までに生まれた224名の脊椎披裂、無脳症等の神経管奇形を見つけ出し、母親の妊娠中の電気毛布と電気加熱ベッドの使用との関連を調査した。出生登録から症例とマッチした(母親の人種、居住する郡、最後の月経の時期、子供の性別)同数の対照群を無作為に抽出し、電気加熱寝具の使用を比較した。結果に影響する交絡因子として、母親の年齢、教育程度、人種、喫煙習慣、産前のビタミン摂取の習慣、家庭外の仕事、熱病の経験などを調査して補正した。電気加熱寝具の使用が1日1時間以上かどうか、加熱制御のセッティングの高低、妊娠の時期(春ー夏、秋ー冬)等が調査された。<結果>電気毛布の使用の有無についての奇形リスクオッズ比は、口蓋裂では0.8[CI 0.3-2.1]、口唇裂では0.7[CI 0.3-1.3]、神経管奇形では0.9[CI 0.5-1.6]であった。これに対応する電気加熱水ベッドの使用についてのオッズ比は、電気毛布と殆ど同じ傾向を示した。交絡因子による補正によっても結果は変わらなかった。更に妊娠の時期と寝具の加熱制御のセッティングの高低について層別解析を行ってもオッズ比には意味のある影響は認められなかった。著者はこれらの結果から、母親が60Hz磁界に曝露されることにより、生まれてくる子供の神経管奇形と口唇、口蓋の奇形を引き起こすことはないということを示唆している。

ばく露

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