[60 Hz 磁界ばく露のシベリアンハムスター(phodopus sungorus)の松果体及び視床下部―下垂体―性腺系への効果] med./bio.

Effects of 60 Hz magnetic field exposure on the pineal and hypothalamic-pituitary-gonadal axis in the Siberian hamster (Phodopus sungorus).

掲載誌: Bioelectromagnetics 1999; 20 (4): 224-232

<目的>60Hz磁界の1回及び繰り返し曝露のハムスター松果体及び視床下部下垂体性腺系に及ぼす効果を研究する。目標は磁界曝露によりひきおこされる松果体機能の変化が視床下部下垂体性腺系に影響するか?あるいはこの系により影響されるか否か、そして磁界曝露の結果として視床下部下垂体性腺系に長期にわたる変化がみられるか否かを研究する。以下の3点に着目して実験を行った;(1)以前の報告に一致して60Hz磁界の曝露がメラトニンを低下させるか? (2)磁界曝露が視床下部のカテコルアミンレベルを変えるか? (3)繰り返し長期曝露条件下で循環プロラクチンレベル従って性腺の状態に変化をもたらすか? <対象・方法>雄シベリアンハムスター(4~6月令)。実験終了後、血液松果体視床下部、脳を採取。16日、42日繰り返し曝露実験ではこう丸、精巣胸腺脾臓も摘出して重量を測定。長日(LL;16時間明:8時間暗)及び短日(SL;8時間明:16時間暗)の2群に分けた。60Hz水平磁界0.1mT、500μT(50mG?50μT?)を曝露。1回曝露実験:SL条件では41匹のうち約半数に0.1mTを暗期の始まる2時間前に15分間曝露。曝露直前と暗期1時間、3時間、5時間で動物をsacrifice。LL条件では60匹を3群に分け暗期2時間前に15分間0.1mTあるいは500μT(?)を15分間曝露。暗期2時間、4時間で動物をsacrifice。繰り返し曝露:第一の実験では70匹を3群に分けた。1群はLL、他の2群はSL曝露とSL-sham。磁界曝露は暗期の始まる30分前から開始、3min-on/3min-offを6回繰り返し、その後30min-on、これを16日間続けた。最後の日、暗期の始まる30分前、2時間後、4時間後に動物をsacrfice。第二の実験では性腺への影響をみるため42日間の曝露をおこなった。90匹を4群に分けた。LL群、SL繰り返し曝露群、SL sham、SL 1回曝露群。60Hz、0.1mTを暗期の始まる2時間前から1時間後まで連続曝露。最終日に暗期が始まった6、9、12、15時間後にsacrifice。 <結果>図1にはLL群とSL群の体重を示す。表1に示すように42日群の生殖器の重量はLL群に比べ有意に軽い。しかし胸腺脾臓には差はない。図2に示すようにプロラクチンには磁界曝露群で有意に高い。視床下部ノルエピネフリンは曝露群で有意に高い(図3)。メラトニンは図4aに示すようにSL 1回曝露で有意に低下した。LL群では0.1mTでは低下したが500μT(?)では有意差なし。繰り返し曝露群では図5aに示すようにSL群で4時間後有意に低下。42日繰り返し群では12時間後有意に低下した以外は差なし。 <結論>メラトニン磁界曝露により常に低下するわけではない。その理由の一つとして動物内分泌系の状態とくに光周期が重要な因子と考えられる。視床下部ノルエピネフリンの増加は網膜磁界を変換する場所という仮説と矛盾しない。

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