[ヒト膠芽腫細胞に対するカルボプラチン[抗がん剤の一種]の細胞毒性は超低周波電磁界(50 Hz、70 G)への同時ばく露によって減弱される] med./bio.

Cytotoxicity of carboplatin on human glioblastoma cells is reduced by the concomitant exposure to an extremely low-frequency electromagnetic field (50 Hz, 70 G)

掲載誌: Electromagn Biol Med 2018; 37 (3): 138-145

死亡率が高い悪性脳腫瘍の一つである多形性神経膠芽腫(GBM)は、化学治療放射治療といった一般的ながん治療の効果が弱い。カルボプラチンはアルキル化剤としてがん治療に広く使われているが、がん治療における使用では、この薬に対する耐性が問題である。この問題を克服する未探求の可能性の一つが、超低周波(ELF)電磁界とカルボプラチンとの共ばく露であり、実際に、電磁界がん細胞と薬物の作用に影響を及ぼすことを示す多くの証拠がある。この研究は、ヒト神経膠腫細胞株(U-87)に対するカルボプラチンとELF磁界(50 Hz、70 G)または静磁界(70 G)との同時投与の影響を評価した。その結果、同時投与はU-87細胞においてカスパーゼ-3を減少させることで、カルボプラチンの効能を弱めた。全体として、磁界酸化還元調整機構を通じて、カルボプラチンのアポトーシス作用を弱めた可能性がある、と著者らは報告している。

ばく露