[携帯電話アンテナから発せられる900 MHz電磁放射へのばく露による糖尿病ラットの肝酸化ストレスへのインパクト] med./bio.

The impact of exposure of diabetic rats to 900 MHz electromagnetic radiation emitted from mobile phone antenna on hepatic oxidative stress

掲載誌: Electromagn Biol Med 2019; 38 (4): 287-296

この研究は、GSM携帯電話アンテナから発せられる900 MHz電磁放射への24時間/日、28日間のばく露が、2型糖尿病ラットの高血糖及び肝酸化ストレスに及ぼす影響を調べた。雄のSprague-Dawleyラットを以下の4群(各群12匹:対照群、正常ラットばく露群、ニコチンアミド/ストレプトゾトシン投与で生成した2型糖尿病ラットの非ばく露群、2型糖尿病ラットばく露群)に割付けた。その結果、2型糖尿病ラットの非ばく露群と比較して、2型糖尿病ラットばく露群では、高血糖症及び及び高インスリン血症の有意ではない減少が認められた。2型糖尿病ラットばく露群では、肝臓でのマロンジアルデヒドMDA)及び核呼吸因子2(Nrf-2)のレベル、ならびにスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)及びカタラーゼの活性が上昇したが、リン酸化プロテインキナーゼArk-2(pAkt-2)は低下した。2型糖尿病ラットにおけるばく露後の肝臓のpAkt-2の低下は、肝臓でのMDAのレベル上昇の結果かも知れない、と著者らは報告している。

ばく露

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