[一酸化窒素経路における無痛覚に対する超低周波パルス化電磁界の影響] med./bio.

The effects of extremely low-frequency pulsed electromagnetic fields on analgesia in the nitric oxide pathway

掲載誌: Nitric Oxide 2019; 92: 49-54

この研究は、BAY41-2272(sGCアクティベーター)、一酸化窒素合成酵素阻害剤l-NAME、及び一酸化窒素ドナーl-アルギニンとの組合せで超低周波(ELF)交流電流によって生じさせた、パルス電磁界で意図的に干渉した熱的痛覚の経路に対する一酸化窒素の役割を調べた。成獣の雄のWistar albinoラット72匹(平均体重230 ± 12 g)を、室温(22 ± 2 °C)、12時間の明暗周期で、遮音された室内で飼育した。パルス電磁界(50 Hz、5 mT)を15分間のインターバルで30分間×4回/日でばく露した。テールフリック試験及びホットプレート試験で鎮痛作用を評価した。試験前、無作為抽出した6群のラットに対し、l-アルギニン(300 mg/kg)、BAY41-2272(10 mg/kg)、l-NAME(40 mg/kg)を腹腔内注射した。その結果、5 mTでの最大の鎮痛作用は7日目に生じた。一酸化窒素経路の機能を1-アルギニン及びBAY41-2271で担保した場合、パルス電磁界は鎮痛効果を有意に高めた。但し、パルス電磁界のみで処理したラットと比較して、パルス電磁界と1-NAMEで処理したラットには有意差は認められなかった、と著者らは報告している。

ばく露