研究のタイプ: 疫学研究

[縦断的出生コホートの子孫における妊娠中の非電離放射線磁界への母親のばく露と注意欠陥/多動性障害のリスクとの関連] epidem.

Association Between Maternal Exposure to Magnetic Field Nonionizing Radiation During Pregnancy and Risk of Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder in Offspring in a Longitudinal Birth Cohort.

掲載誌: JAMA Netw Open 2020; 3 (3): e201417

この研究は、動物およびヒトでの先行研究で報告されている、母親の妊娠中の高いレベルの磁界へのばく露と、子どもの注意欠陥/多動性障害(ADHD)のリスクとの関連を、より正確な磁界レベル測定および医師によるADHDの診断を用いて調べた。また、その関連がADHDのサブタイプ(免疫関連の併存疾患の有無)で異なるかどうかを調べた。既存のコホート研究に参加し、1996年10月1日~1998年10月31日、および2006年5月1日~2012年2月29日に実施した2件の研究で妊娠中の磁界ばく露レベルを取得済みの母子1482組について、米国カリフォルニア州北部のカイザー・パーマネンテ[訳注:米国の大手健康維持機構の名称]が縦断的出生コホート研究を実施した。子どもの追跡期間は1997年5月1日~2017年12月31日であった。参加者の女性について、全ての発生源からの磁界ばく露レベルを取得するため、妊娠中24時間モニタリングメータを装着した。医師の診断によるADHD、ならびに子どもが20歳になるまでの免疫関連の併存疾患(喘息またはアトピー性皮膚炎)を取得した。妊娠中の個別インタビューで交絡因子を確認した。その結果、母子1454組(白人548組(37.7%)、アフリカ系110組(7.6%)、ヒスパニック系325組(22.4%)、アジア・太平洋島嶼系376組(25.9%)、その他または不明95組(6.5%);母親の平均年齢31.4歳(標準偏差5.4歳))のうち、子ども61人(4.2%)が医師の診断によるADHDであった。Cox比例ハザード回帰を用いて追跡期間および交絡因子を考慮したところ、母親の妊娠中の磁界レベルが高かった子どもは、低かった子どもと比較して、ADHDのリスクが2倍以上高かった(調整済みのハザード比(aHR)= 2.01、95%信頼区間(CI)= 1.06-3.81)。この関連は、思春期(≥12歳)まで持続したADHDでより強かった(aHR= 3.38、95% CI =1.43-8.02)。免疫関連の併存疾患があるADHDについては、全てのADHD症例でaHR= 4.57(95% CI = 1.61-12.99)、持続的な症例でaHR = 8.27(95% CI = 1.96-34.79)であった。これらの結果は、母胎内での高いレベルの磁界ばく露は、ADHD(特に免疫関連の併存疾患のあるADHD)のリスク上昇と関連していることを示唆している、と著者らは結論付けている。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 maternal exposure to magnetic fields, 24 h-measurement: < 0.13 µT
集団 2 maternal exposure to magnetic fields, 24 h-measurement: ≥ 0.13 µT

調査対象集団

調査規模

タイプ
適格者 1,482
評価可能 1,454
統計学的分析方法: ( 調整: )

研究助成

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