研究のタイプ: 医学/生物学の研究

[ラットの60 Hz磁界へのばく露によって誘発された高血糖症におけるインスリン/グルカゴン比と細胞酸化還元状態の役割] med./bio.

Role of insulin/glucagon ratio and cell redox state in the hyperglycaemia induced by exposure to a 60-Hz magnetic field in rats

掲載誌: Sci Rep 2021; 11: 11666

この研究は、超低周波(ELF)磁界ばく露に対する摂食または絶食させた雄ラット代謝反応を調べた。ラットを3.8 mTの60 Hz磁界に15分間単回ばく露し、グルコース脂質細胞の酸化還元状態の各種指標の血清レベル、ならびにエネルギーのパラメータを調べた。その結果、60 Hz磁界ばく露は摂食群と絶食群のどちらにも高血糖を生じ、2回目の血清インスリンピークを減衰させた。また、60 Hz磁界は遊離脂肪酸および乳酸の血清レベルを低下させ、逆にピルビン酸およびアセト酢酸のレベルを上昇させた。血液グルコースレベル、およびラットグルコース代謝有意な上昇は、細胞の酸化還元状態がより酸化されたことと、インスリンおよびグルカゴンの分泌の変動と関連していた。60 Hz磁界の影響は、事前に磁界に14日間慢性ばく露した動物で変化しなかった。60 Hz磁界への単回ばく露によるグルコース血清レベルおよびグルコース代謝の上昇は、細胞の酸化還元状態およびインスリングルカゴン比と密接に関連している、と著者らは結論付けている。

ばく露