この研究は、膵臓のベータ細胞の損傷に関与する素因としての、胎盤内ホモシステイン(Hcy)、腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)、および神経成長因子(NGF)に対する、基地局アンテナから発せられる900 MHzの高周波(RF)電磁波の影響を調べた。雄のSprague-Dawleyラット30匹(200 ± 10 g)を無作為に3群(対照群;2時間/日、30日間連続ばく露群;4時間/日、30日間連続ばく露群)に割り付けた。実験最終日にラットを安楽死させ、膵臓組織を解剖し、セロトニン、Hcy、TNF-α、NGFを評価した。その結果、ばく露群では対照群と比較して、膵臓組織のセロトニンおよびNGFのレベルが有意に低かった(p < 0.05)。また、長期ばく露群では短期ばく露群と比較して、セロトニンおよびNGFのレベルが有意に低かった(p < 0.05)。一方、ばく露群では対照群と比較して、膵臓組織のHcyおよびTNF-αのレベルは有意に高かった(p < 0.05)、と著者らは報告している。
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