[ラットの血液の細胞生体電気に対する電磁放射のハザード] med./bio.

Electromagnetic Radiation Hazards on Cellular Bioelectricity of Rats' Blood

掲載誌: Arab J Nucl Sci Appl 2021; 54 (4): 1-8

この研究は、ラット血液生体電気[blood bioelectricity]に対する、4 kV/mの50 Hz電界、0.3 mTの50 Hz磁界、高エネルギー光子(6 MeV)へのばく露の影響を調べた。ばく露の直後および45日後に採取した血液サンプルの電気伝導率、比誘電率および誘電損失係数を42 Hz-8 MHzの周波数範囲でモニターした。また、血中ミネラル(ナトリウム、カルシウ、リン酸塩カリウム)およびタンパク質の濃度に対するばく露の影響も調べた。その結果、5 MHzで最大のシフトが生じ、磁界ばく露(8時間/日、30日間)後に採取したサンプルでは、対照群と比較して、電気伝導率で62%、比誘電率で23倍高かった。次いで、高エネルギー光子ばく露直後に採取したサンプルでは、電気伝導率で46%、比誘電率で8倍高かった。他方、最大の悪影響は高エネルギー光子ばく露したサンプルにおけるミネラルについて見られ、対照群との比較で、リン酸塩カルシウムおよびナトリウムがそれぞれ13%、17%および5%変化した。ばく露の45日後に採取したサンプルでも改善は見られなかった。磁界ばく露電界ばく露よりも強い影響を生じた、と著者は報告している。

ばく露