[イン・ビトロでのヒト精子に対するマイクロ波照射の生物学的影響の評価およびこのプロセスにおける精漿ポリアミンの役割の決定] med./bio.

Assessing the biological effects of microwave irradiation on human semen in vitro and determining the role of seminal plasma polyamines in this process

掲載誌: Biomed Rep 2022; 16 (5): 38

この研究は、ヒトの精子に対するミリ波[訳注:原文にはマイクロ波ミリ波の両方の表記が混在する]への電磁照射の影響、ならびにポリアミンの役割をイン・ビトロで調べた。健康な男性(n = 25、22-38歳、平均30.6±1.1歳)および妊孕性が低い男性(n = 78、25-48歳、平均34.1±0.8歳)の射精精子中の細胞膜の安定性、アポトーシス配偶子の数、および精漿ポリアミン含量を、42.194 GHzミリ波への20分間のばく露の前後で比較した。精子細胞膜の脆弱性を、塩化ナトリウム溶液(ミロバノフ試験)および酢酸(ジョエル試験)に対する抵抗で評価した。アクロシン活性を分光光度法で調べた。アポトーシス精子細胞膜外でのホスファチジルセリン外在化およびヨウ化プロピジウム染色で判定した。ポリアミンレベルを寒天ゲル電気泳動分画で判定した。その結果、低強度のミリ波ばく露後、精子細胞膜の抵抗の上昇、アクロシン活性の低下、アポトーシス配偶子の数の減少、精漿ポリアミン濃度の低下が認められた。妊孕性が低い男性の精子サンプルでは、2種類の反応が認められた、と著者らは報告している。

ばく露