[サウジアラビアの男性携帯電話ユーザーにおける血糖状態、体組成および生活様式に対する携帯電話使用と身体活動の比較] epidem.

Comparison of mobile phone usage and physical activity on glycemic status, body composition & lifestyle in male Saudi mobile phone users

掲載誌: Heliyon 2022; 8 (9): e10646

この研究は、サウジアラビアの男性の携帯電話ユーザーにおける糖化ヘモグロビンHbA1c[血糖値の指標]、体組成、および生活様式に対する、携帯電話使用と身体活動の影響を比較した。2020年7月から2021年7月まで、サウジアラビアのリヤドにあるサウード国王大学医学部生理学科で実施した研究に、非喫煙者の男性携帯電話ユーザー203人(20-60歳、平均28.0 ± 10.4歳)が参加した。個人情報をインタビューで取得した。参加者を1日あたりの携帯電話の使用状況(2時間未満、2-3時間、3時間超)および身体活動(座りがち、平均的、アスリート)に応じてそれぞれ3群に割り付けた。HbA1c、生体電気インピーダンス分析(BIA)、および36項目の調査を実施した。その結果、携帯電話使用の分布は、2時間未満:33.5%、2-3時間:22.7%、3時間超:43.8%であった。3時間超の平均年齢が23.9 ± 5.7歳と一番若かった。HbA1cのレベルはいずれのグループでも概ね同じであった(2時間未満:5.8 ± 0.4、2-3時間:5.7 ± 0.4、3時間超:5.7 ± 0.3)。幸福感と社会的機能については、2時間未満および2-3時間と比較して、3時間超で有意ではない低下が認められた。携帯電話使用のグループ間で体組成への影響は認められなかった。身体活動の分布は、座りがち:36%、平均的:53.7%、アスリート:10.3%であった。座りがちのグループと比較して、平均的およびアスリートのグループで体格指数(BMI)、脂肪量、遊離脂肪量の有意な減少が認められた。HbA1cについては身体活動のグループ間に有意差は認められなかった。携帯電話使用はHbA1cおよび体組成のパラメータに影響しなかった。長時間の携帯電話使用による幸福感および社会的機能のパラメータにおける有意ではない低下が認められた、と著者らは報告している。

ばく露