研究のタイプ: インプラント/医用機器に関する研究

[アナログ携帯電話のペースメーカとの電磁干渉] dev./impl.

Electromagnetic interference of analog cellular telephones with pacemakers

掲載誌: Pacing Clin Electrophysiol 1996; 19 (10): 1410-1418

この研究は、アナログ携帯電話ペースメーカとの電磁干渉による公衆衛生学上のリスクがあるか否かを実験的に検証した。人体体幹部シミュレータ内部に動作中のペースメーカを植え込み、TACS(トータル・アクセス・コミュニケーションシステム)基準で稼働中の2台の携帯電話による実験を行った。その結果、試験したペースメーカ25台中の10台で電磁干渉が起きた;ペースメーカのヘッド部と携帯電話アンテナの距離が近い場合、着信時から呼び出し音がなっている間中、ペースメーカ感度の低下または上昇、パルス発生阻害が検出された;パルス発生阻害のワーストケース事例では、連続でない3つの心拍を飛ばし、その後、通常のペーシングに戻ったが、携帯電話信号へのばく露がおきている限り、ペースメーカ感度の低下または上昇現象は持続した;携帯電話が接続されなかった場合にも、パルス発生阻害が観察された;感度閾値の最大変化、上昇では186%、低下では62%であった;隣接するセルをまたぐ際に発射される信号も、ペースメーカパルス発生阻害を引き起こすことが実証されたが、このイベントが患者のリスクになるようには思えなかった、と報告している。

ばく露

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