電子式物品監視（EAS）システムは、RFID（無線識別）システムに属する。明確化のため、EASシステムは独自のカテゴリーに区分される。EASシステムは、タグの存在のみを検出する場合に限り、1ビットRFIDシステムとよく呼ばれる。それよりビット数の多いRFIDは、例えば、タグの識別番号などを送信するものであるが、EASシステムとしても用いられる。
EASの基本原理は、万引きや盗難から商品を守るために商品につけるタグを基本とする。このタグは、例えば靴のかかとなど、商品の製造業者の望むところに組み込むことができる。商品の購入時に会計カウンターでこのタグは除去あるいは不活化される。送受信アンテナ（検出器）は、会計を終えた後の出口に配置され、客の通過を認めるために必要な磁界または電磁界を放射する。効力のあるタグ（すなわち、支払いがなされていない商品）がこの電磁界中を通り抜けると、タグが電磁界と干渉して、アンテナで検出される。一般的にはその結果警報が鳴る。
技術によっては、タグの電力供給で決まるアクティブ型とパッシブ型というタグの区別がある。アクティブタグはバッテリーを用いる。そのためサイズが大きく、値段も高くなる。タグ自体が電磁界を発し、それを出口エリアの受信アンテナが検出する。パッシブタグは出口エリアの送信アンテナから給電されるか、送信アンテナの電磁界を操作する。バッテリーがないため、パッシブタグはコスト効率が高く、小型である。そのため、大量の商品を置く店舗に適する。
EASシステムの周波数は、採用する技術によって異なる。確立されている技術として、無線周波システムは1.8 - 8.7 MHz、マイクロ波システムはISMバンドである2.45 GHzおよび5.8 GHz付近、電磁システムは10 Hzから20 kHzまでの間、音響磁気システムは代表的には58 kHzを用いる。
このウェブサイトはクッキー（Cookies）を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。
