研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[8時間の光周期中に60Hzの電界及び磁界にばく露された乳牛における血液メラトニン及びプロラクチン濃度] med./bio.

Blood melatonin and prolactin concentrations in dairy cows exposed to 60 Hz electric and magnetic fields during 8 h photoperiods.

掲載誌: Bioelectromagnetics 2004; 25 (7): 508-515

この研究は、電界および磁界EMFばく露が、長日性ばく露(日の長い時期を過ごすこと)と同様の内分泌反応を引き起こす可能性があるという仮説について2つの検証実験を行った。第1実験では、16頭の泌乳中のホルスタイン牛を用いた。全ての牛は、クロスオーバーデザインで、時間間隔をおいて、EMFばく露および無ばく露の2つの条件に割り当てられた。牛は木製の代謝ケージ内で短日性の光周期(8時間明/ 16時間暗)で飼育され、その牛へのEMFばく露は、10 kV / mの垂直電界および30 μTの水平磁界を同時に1日16時間、4週間継続して与えた。第2実験は、16頭の非泌乳、非妊娠ホルスタイン牛を用いた。牛は短日性の光周期下で、1つの発情周期の期間、第1実験と同様のプロトコルでEMFばく露を受けた。その結果、第1実験では、明期の血中メラトニン(MLT)濃度は、EMFばく露中にわずかに低下した(P <.05);暗期のMLT濃度は、EMFばく露の影響を受けなかった;同様の傾向が2番目の実験でも観察され、明期のMLT濃度はEMFばく露群で低くなる傾向があり、暗期には影響が見られなかった;血漿プロラクチン(PRL)は、第1実験では、EMFばく露群で上昇したが、第2実験では、全体的にPRL濃度は低くなり、平均血漿PRL濃度はEMFばく露の影響を受けなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

短い光周期(明8時間/暗16時間)にさらした乳牛の血液中のメラトニン及びプロラクチン濃度に対する60Hz電界及び磁界の影響を調査すること。

詳細情報

2つの実験を実施した。1回目は妊娠中、授乳中の乳牛;2回目は授乳していない、妊娠していない乳牛。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 60 Hz
ばく露時間: repeated daily exposure, 16 h/day for 4 weeks

ばく露1

主たる特性
周波数 60 Hz
タイプ
  • electric field
  • magnetic field
波形
  • unspecified
ばく露時間 repeated daily exposure, 16 h/day for 4 weeks
Additional information Experiment 1: Each animal was randomly assigned to one of the two sequences. Each sequence consisted of three exposure periods of 4 weeks. first sequence: OFF/ON/OFF; second sequence: ON/OFF/OFF.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • coils and two plates
チャンバの詳細 Exposure chamber (15 m x 10 m x 3 m ) containing 8 wooden box stalls each holding one cow
Additional information The magnetic field was generated by 14 rectangular coils (10 m long x 4 m high) with the lower part of each coil embedded in the ground. Uniform electric field was generated by two plates (9 m long x 6 m wide) which were suspended from the ceiling by synthetic insulators.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 100 V/cm unspecified 測定値 - -
磁束密度 30 µT unspecified 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

光周期中、実験1では電磁界ばく露群でのメラトニン濃度の低下が認められた。但し、暗周期中には有意差は認められなかった。同様の傾向が実験2でも認められた。

電磁界ばく露は実験1におけるプロラクチンのレベルの有意な増加につながる。

これらの実験の結果は、電磁界ばく露は光周期に対する乳牛の内分泌反応を変化させるかも知れないことを示唆している。

研究の種別:

研究助成

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