研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[プラナリアの分裂と再生に対する弱い静磁界及び低周波変動磁界の影響] med./bio.

Effect of weak static and low-frequency alternating magnetic fields on the fission and regeneration of the planarian dugesia (Girardia) tigrina

掲載誌: Bioelectromagnetics 2008; 29 (5): 387-393

この研究は、弱い静磁界(DC)および交流磁界AC)、ACとDCの共線的複合磁界AC / DC)が、プラナリアDugesia(Girardia)tigrinaの形態形成プロセスに与える影響を調べた。その結果、複合磁界プラナリアの分裂と再生刺激効果をもたらすことが示された;弱い磁界によるこのような効果の実現には、ACとDCの両方の成分がともに重要であった;DC成分が実質上、全く存在しない場合、効果の符号が逆転した;混入したバックグラウンド磁界の存在は、非常に小さなAC成分(100 nT)を用いた複合磁界の効果に実質的な影響を与えないことが示された;「ゼロ」フィールドの効果は重要であり、有効周波数での複合磁界の効果の大きさと同等であった;地磁気レベルに近いDC成分を用いた複合磁界におけるAC成分の有効振幅は狭いゾーン(数十から数百nTの範囲)であることが示された、と報告している。

研究目的(著者による)

静磁界及び/または磁界のAC成分ならびに商用周波(50Hz)のバックグラウンド磁界の存在に対する、プラナリア Dugesia tigrina の分裂の強度依存性を調べること。複合磁界のAC成分の周波数及び度合いに対する影響の依存度も調べた。

詳細情報

二つの形態形成プロセスである分裂と再生に対する弱い磁界の影響の度合いを比較するため、プラナリア再生に対する複合磁界の幾つかのパラメータの影響も調べた。
プラナリアを各50匹の実験群と対照群の2群に分けた。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 0–60 Hz
ばく露時間: continuous for 4 h
ばく露2: 0–3.7 Hz
ばく露時間: continuous for 4 h
ばく露3:
  • DC/static
ばく露時間: continuous for 4 h

ばく露1

主たる特性
周波数 0–60 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 4 h
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 two pairs of coaxially arranged Helmholtz coils
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 42 µT mean 測定値 - +/- 0.1 µT for the DC component
磁束密度 100 nT mean 測定値 - +/- 5 nT for the AC component

ばく露2

主たる特性
周波数 0–3.7 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 4 h
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 two coaxially arranged coils inside the 36 cm x 36 cm x 50 cm chamber which had an external Mu-metal magnetic shield
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 42 µT mean 測定値 - DC
磁束密度 0.1 nT minimum 測定値 - AC
磁束密度 640 nT maximum 測定値 - AC

ばく露3

主たる特性
周波数
  • DC/static
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 4 h
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • same as E2
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 0 nT minimum 測定値 - 0, 100, 200, 300, 400, 800, 1000, 1500, 3000 nT
磁束密度 3,000 nT maximum 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

データは、複合磁界プラナリアの分裂と再生に対する刺激影響を生じることを示した。複合磁界の両方の成分(AC及びDC)は、この影響の実現において重要である。一方の成分(DC)が全くないと、影響は逆転した(分裂の阻害)。

付随するバックグラウンド磁界の存在は、AC成分が非常に弱い(100nT)複合磁界の影響に実質的に影響力を及ぼさなかった。

ゼロ磁界(DC(<0.1µT)及びAC磁界の排除)の影響は有意で、有効な周波数の複合磁界の影響の度合いと同等であった。

著者らは、AC及び/またはDC成分を有する弱い磁界は幾つかの生物学的プロセスに実質的に影響すると結論付けた。プラナリア形態形成のモデルを今後の実験で用いることができる。

研究の種別:

研究助成

関連論文