この研究は、インビトロで50 Hz電磁界(EMF)が細胞シグナル伝達プロセスに及ぼす影響を調べた。0.4および0.8 mT の50 Hz EMFばく露(ばく露時間は、3分、5分、10分、15分、30分、1時間、12時間、24時間)を受けたチャイニーズハムスター肺細胞株CHLから抽出されたストレス活性化タンパク質キナーゼ(SAPK / JNK)のリン酸化を測定した。また、同じ磁束密度での15分間ばく露群についてのみ、固相キナーゼアッセイを用いて。細胞から抽出されたSAPKの酵素活性を測定した。その結果、0.4 mTと0.8 mTのどちらのばく露群においてもSAPKのリン酸化が誘発されていた;そのSAPKのリン酸化は、ばく露時間に依存的であり、かつ2つの強度の間での差が見られた;リン酸化されたSAPKの酵素活性は上昇していた、と報告している。
ストレス活性化タンパク質キナーゼのリン酸化を測定した。2つの強度グループで細胞をばく露した。どちらの強度グループも8つの持続時間のサブグループ(3分間、5分間、10分間、15分間、30分間、1時間、12時間、24時間)、及び偽ばく露群に分けた。全てのサブグループの細胞を同じ期間(ばく露開始後の4日間)培養した。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 3 min, 5 min, 10 min, 15 min, 30 min, 1 h, 12 h, 24 h |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | 3 square Helmholtz coils (36 cm x 8 cm) with 168, 60, 168 (upper, middle, lower coil) turns of 1.16 mm copper wire, connected in series, set up inside an iron-shielded box inside a CO2 incubator; culture bottles placed in the central area between the coils |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
0.4mT及び0.8mTのどちらも、ストレス活性化タンパク質キナーゼのリン酸化を生じることができた。ストレス活性化タンパク質キナーゼのリン酸化は時間依存的に生じた。リン酸化したストレス活性化タンパク質キナーゼは、酵素活性が高まった。
全てのデータは、50Hz電磁界が時間依存的及び強度依存的にストレス活性化タンパク質キナーゼを活性化し得ることを示した。50Hz電磁界によって生じた生物学的影響は、ストレス活性化タンパク質キナーゼのシグナル伝達経路に関連しているかも知れない。
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