研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[職業に関連する磁界ばく露と低妊娠率] epidem.

Occupationally related magnetic field exposure and male subfertility

掲載誌: Fertil Steril 1995; 63 (2): 384-391

<目的>男性の職業上の磁界曝露と低妊娠率との相関がみられるかどうかを確認することを目的としている。 <方法>コネチカット州New Naven のYale New Haven病院の不妊症クリニックの男性患者を対象として、精子運動性の欠陥(177名)、形態の欠陥(135名)、濃度の欠陥(172名)の3群の欠陥を持つと診断された症例と3つの指標とも正常な対照群(304名)の症例―対照研究を行った。磁界曝露カテゴリーは、職業的な磁界曝露レベルを調査した研究に基づき、高曝露(>3mG)、中曝露(>2-3mG)、低曝露(<2mG)の3群に職業名称によって分けた。 <結果>高い磁界曝露(>3mG)を受ける職業カテゴリーのオッズ比は、形態の欠陥ではOR=0.6、運動性の欠陥ではOR=1.1、濃度の欠陥ではOR=1.0であった。中間的な曝露群(>2-3mG)では、有意な相関は認められなかった。多変量解析によってもリスクファクターは実質上変化がなかった。職業的な磁界曝露と男性の不妊との相関は、精子の形態、運動性、濃度の三つの指標について検討した限りでは、相関は認められず、磁界曝露は男性の生殖能力に対して悪影響があるという仮説は支持出来ないと著者は結論している。

ばく露

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