[高い自然放射能の土壌で栽培し、静磁界で処理したソラマメにおけるカタラーゼとMAPKの変化] med./bio.

この研究は、ソラマメの栽培に自然放射能の高い土壌を用いることと、栽培中に静磁界（30 mT、1日8時間）を与えることの影響を調べた。自然放射能の高い地域（イラン北部；年間20 mSv以上）から6つの土壌サンプルをとり、最も放射線の高かった土壌（HR；ラジウム226、トリウム232、カリウム40が、約9830、23、654 Bq/kg）を栽培に用いた。HR土壌500gにソラマメを播き、播いた日から8日目まで静磁界にばく露したHR＋SMF群と静磁界ばく露無しのHR群、対照用土壌500gを用い、静磁界にばく露したSMF群とばく露無しのControl群の4群で実験した。8日目のばく露終了後、植物体を刈り取り、カタラーゼとMAPKの遺伝子発現、カタラーゼ活性、過酸化水素濃度を調べた。その結果、HR＋SMF群におけるカタラーゼとMAPKの遺伝子発現には、有意な差が見られた；カタラーゼ遺伝子の発現上昇および過酸化水素の蓄積を伴いながらカタラーゼ活性が上昇した；一方、MAPK遺伝子発現は相対的に低くなった、と報告している。