研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[イン・ビトロにおける脳組織からカルシウムイオンの流出へのELF(1-120 Hz)と変調したRFフィールド(50Hz)の影響] med./bio.

Effects of ELF (1-120 Hz) and modulated (50 Hz) RF fields on the efflux of calcium ions from brain tissue in vitro

掲載誌: Bioelectromagnetics 1985; 6 (1): 1-11

この研究は、インビトロでのニワトリ脳組織からのカルシウムイオン流出への電磁界ばく露の影響を調べた。著者らの先行研究は、16Hz正弦波電界の場合、6および40Vp-p / mを中心とする2つの強度領域において流出が増加する一方、1Hzおよび30Hz、40Vp-p / mの電界では変化が観察されなかった、と報告したという。今回、さらに詳細に実験した結果、42Hz(30、40、50、60Vp-p / m)では流出増加は見られなかったものの、45Hz(約40Vp-p /m)では、先行研究において16Hzで観察されたものと同等の増加が観察された; 50Hzの電界は、45〜50Vp-p / mの狭い強度領域で流出を増加させた;50Hzで振幅変調されたRF搬送波も、狭い電力密度範囲で流出を増加させた; 60Hzの電界は、35および40Vp-p / mにおいてのみ流出を増強させ、その強度は50Hzで効果的であった強度よりわずかに低かった;強度を42.5Vp-p / m一定として周波数を変化させた場合、15Hzを中心とする狭帯域および45から105Hzの広帯域の2つ周波数範囲で流出が増加した、と報告している。

研究目的(著者による)

超低周波(1-120Hz)及び振幅変調した無線周波(50MHz、50Hz変調ばく露がニワトリの脳組織におけるカルシウム流出に及ぼす影響を調査すること。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 42–60 Hz
ばく露時間: continuous for 20 min
  • 電界強度: 55 V/m peak (50 V/m, 45 V/m, 40 V/m, 35 V/m and 30 V/m; at 45 Hz)
  • 電界強度: 40 V/m peak (at 48 Hz)
  • 電界強度: 60 V/m peak (50 V/m, 40 V/m and 30 V/m; at 42 Hz)
  • 電界強度: 65 V/m peak (60 V/m, 55 V/m, 50 V/m, 45 V/m, 40 V/m, 35 V/m and 30 V/m; at 50 Hz)
  • 電界強度: 45 V/m peak (40 V/m, 35 V/m, 30 V/m and 25 V/m; at 60 Hz)
ばく露2: 1–120 Hz
ばく露時間: continuous for 20 min
ばく露3: 50 MHz
Modulation type: AM
ばく露時間: continuous for 20 min

ばく露1

主たる特性
周波数 42–60 Hz
タイプ
  • electric field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 20 min
Additional information Exposure to 42 Hz, 45 Hz, 48 Hz, 50 Hz and 60 Hz electric fields.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 Samples in sealed tubes were placed in racks arranged symmetrically on either side of the center conductor in the transmission line maintained at 37°C. Transmission line was aligned with its long axis vertical.
Additional information For control, tubes were placed in a water bath maintained at 37°C.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 55 V/m peak 測定値 - 50 V/m, 45 V/m, 40 V/m, 35 V/m and 30 V/m; at 45 Hz
電界強度 40 V/m peak 測定値 - at 48 Hz
電界強度 60 V/m peak 測定値 - 50 V/m, 40 V/m and 30 V/m; at 42 Hz
電界強度 65 V/m peak 測定値 - 60 V/m, 55 V/m, 50 V/m, 45 V/m, 40 V/m, 35 V/m and 30 V/m; at 50 Hz
電界強度 45 V/m peak 測定値 - 40 V/m, 35 V/m, 30 V/m and 25 V/m; at 60 Hz

ばく露2

主たる特性
周波数 1–120 Hz
タイプ
  • electric field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 20 min
Additional information Exposure to 1 Hz, 15 Hz, 30 Hz, 45 Hz, 60 Hz, 75 Hz, 90 Hz, 105 Hz and 120 Hz electric fields.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 42.5 V/m peak 測定値 - -

ばく露3

主たる特性
周波数 50 MHz
タイプ
  • electromagnetic field
特性
  • guided field
ばく露時間 continuous for 20 min
Modulation
Modulation type AM
Modulation frequency 50 Hz
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電力密度 2.3 mW/cm² maximum 測定値 - 1.96 mW/cm², 1.86 mW/cm² and 1.56 mW/cm²

Reference articles

  • Blackman CF et al. (1980): [ラジオ周波放射による脳組織からのカルシウムイオン流出の誘導:サンプル数と変調周波数の出力密度窓の影響]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

無線周波ばく露電力密度1.86及び1.96mW/cm2カルシウム流出有意な増加につながる。
1から42Hzの間では流出は認められなかった。45Hzの界は40 Vp-p/m 前後の強度範囲でカルシウム流出を強めた。50Hzの界は45から50 Vp-p/m の強度範囲でカルシウム流出を強めた。

研究の種別:

研究助成

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