研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[50 Hz,100μT磁界内でのDMBA処理した雌ラットのばく露による乳腺腫瘍形成の加速:再現研究] med./bio.

Acceleration of mammary tumorigenesis by exposure of 7,12-dimethylbenz[a]anthracene-treated female rats in a 50-Hz, 100-microT magnetic field: replication study.

掲載誌: J Toxicol Environ Health A 1998; 53 (5): 401-418

この研究は、7,12-ジメチルベンズアルデヒドアントラセン(DMBA)誘発ラット乳がんにおいて、50Hz、100μTの磁界ばく露乳がんモデルに腫瘍成長の上昇およびプログレッションを引き起こしたと報告した先行研究と同様の結果が、同じ実験条件で再現できるか否かを同じ研究室で調べた。磁界ばく露群として、99匹の雌Sprague-Dawleyラットに、24時間/日(ただし、体重測定、腫瘍触診、ケージ洗浄、ケージのローテーションに要する時間を24時間から差し引いた)、7日/週、91日間、一様な水平偏波磁界へのばく露を与えた。もう一つの群(同じく、99匹の雌Sprague-Dawleyラット)には、同期間、擬似ばく露を与えた。DMBAは、ばく露の初日に5mg(ラット1匹当たり)の用量で胃内投与され、その後は20mg(ラット1匹当たり)の総用量になるまで、週1回の間隔で投与された。その結果、 磁界ばく露群および擬似ばく露群の両方において、最初の腫瘍は、最初のDMBA投与後6週間で記録された; DMBA投与後9週において、ばく露群の方が擬似ばく露群よりも、腫瘍を有する動物の数が有意に多かった;この有意差は、その後のばく露期間を通して観察された;ばく露終了後の剖検での肉眼的観察では、腫瘍発生率は、ばく露群で83%、擬似ばく露群で62%であり、この差は有意であった;先行研究で報告された低磁束密度の50 Hz磁界の長期ばく露によるDMBA誘発乳がんのプロモートまたはコプロモート作用は同じ実験室での同じ条件で再現された、と報告している。

研究目的(著者による)

50Hz/100µT磁界ばく露がDMBA処理したラット腫瘍成長に及ぼす影響についての先行研究(publication 3419 参照)を再現すること。

詳細情報

本研究では合計198匹のラットを用いた(2群/各99匹)。一方を磁界ばく露群、もう一方を偽ばく露対照群とした。各々のラットばく露または偽ばく露の前に最初のDMBA(5mg)を経口投与した。DMBA投与を続く3週にわたって実施し、合計で20mg投与した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50–60 Hz
ばく露時間: 24 h/day, 7days/week for 91 days

ばく露1

主たる特性
周波数 50–60 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
偏波
  • linear
ばく露時間 24 h/day, 7days/week for 91 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 four 1 m square coils with 26 turns of 1.5 mm² copper wire for the outer coils and 11 turns of the same wire for the inner coils
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 100 µT effective value 測定値 - -

Reference articles

  • Baum A et al. (1995): [DMBAで誘導したラットの乳がん発がんにおける50 Hz、100μT磁界ばく露の影響についての組織病理学的研究]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

12週間のばく露後にメラトニンレベルを調べた。ばく露群と偽ばく露群で差は認められなかった。更に、行動学的な差または体重の差も認められなかった。肝臓及び脾臓の重量にも差はなかった。
DMBA投与の9週間後、磁界ばく露群では偽ばく露群よりも腫瘍のある動物が有意に多くなり始めた。組織病理学的検査では、ばく露群と偽ばく露群の腫瘍発生率の差はさらに大きかった。

研究の種別:

研究助成

Replicated studies

関連論文