研究のタイプ: 疫学研究

[5つの出生コホートにおける妊娠中の母親の携帯電話使用と子どもの行動学的問題] epidem.

Maternal cell phone use during pregnancy and child behavioral problems in five birth cohorts.

掲載誌: Environ Int 2017; 104: 122-131

この研究は、母親の携帯電話使用と子どもの行動学的問題との関連を、母親の携帯電話使用についての前向きデータを含む3つのコホートからのデータを用いた多国間分析において、先行研究で後ろ向きに収集したデータを含む2つのコホートからのデータとあわせて評価した。デンマーク(1996-2002年)、韓国(2006-2011年)、オランダ(2003-2004年)、ノルウェー(2004-2008年)、スペイン(2003-2008年)の5つのコホートの母親と子ども83884組からのデータを用いた。母親が報告した妊娠中の通話頻度に基づき、携帯電話使用を、なし、低、中、高にカテゴリー分けした。子どもの行動学的問題(「子どもの強さと困難さアンケート(SDQ)」または「子どもの行動チェックリスト(CBCL)」を用いて母親が報告)を、5-7歳児で検証したカットオフを用いて、境界線/臨床的と臨床的範囲に分類した。コホートごとのリスク評価メタ分析した。その結果、母親の38.8%(大半はデンマークのコホート)が、妊娠中の携帯電話使用なしを報告し、この母親らの子どもには全体的な行動学的、多動性/注意欠陥または情緒的問題があまり見られなかった。母親の携帯電話使用のカテゴリーを通じて、子どもの行動学的問題(多動性/注意欠陥)のリスク上昇の傾向の証拠が認められた(臨床的範囲の問題について:妊娠中の携帯電話使用が中および高のカテゴリーのユーザーの子どもで、それぞれOR=1.11、95%CI=1.01-1.22;OR=1.28、95%CI=1.12-1.48)。この関連は、コホート間でも、また前向きコホート後ろ向きコホートでも相当一貫していた。著者らは、妊娠中の携帯電話使用は子どもの行動学的問題、特に多動性/注意欠陥の問題のリスク上昇と関連しているかも知れない、と結論付けている。但し、調整されていない交絡因子母親の携帯電話使用と子どもの行動学的問題の両方に影響力を及ぼしているかも知れないので、これらの結果の解釈は不明である、としている。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 maternal mobile phone use during pregnancy: 0 - 1 calls/day (low)
集団 2 maternal mobile phone use during pregnancy: none
集団 3 maternal mobile phone use during pregnancy: 2 - 3 calls/day (medium)
集団 4 maternal mobile phone use during pregnancy: ≥ 4 calls/day (high)

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 197,839
評価可能 83,884
統計学的分析方法: ( 調整: )

研究助成

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