研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[磁界ばく露はDnaK/J合成を通じた転移を刺激する] med./bio.

Magnetic field exposure stimulates transposition through the induction of DnaK/J synthesis

掲載誌: Biochem Biophys Res Commun 2000; 270 (3): 745-748

この研究は、トランスポゾンTn5を供与体としてもつ大腸菌株を用いた細菌接合研究により、磁界ばく露転移活動を促進するか否かを調べた。その結果、供与体培養物に1.2 mTの低周波(50 Hz磁界ばく露を与えると、大腸菌染色体上に存在するTn5の転移刺激され、染色体外エピソーム上に定着し、そして最終的には接合により受容細胞に移入された;このような転移活性の刺激は、熱ショックタンパク質DnaK/Jの合成および蓄積の誘導により仲介された、と報告している。

研究目的(acc. to editor)

大腸菌 Escherichia coli転移活性(転移因子の活性)に対する磁界のイン・ビトロでの影響を調査すること。

詳細情報

転移因子は全ての生物で見つかっており、進化において重要な役割をになっていると考えられている。一部の生物では、転移活性がストレス要因(熱ショックや紫外線等)によって誘導され得ることが示されている。

熱ショックタンパク質DnaK/DnaJ(HSP70/HSP40)及びGroEL/ESの過剰発現誘導する様々なプラスミドで更に形質転換される、SURE系統バクテリアで対照を実施した。DnaK及びGroELは相同的組換えに関与することが知られているので、Tn5転移刺激に介在している可能性がある。この対照を37℃の温水で3時間インキュベートした。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous, 1 h

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous, 1 h
Additional information vertical MF
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 Culture tubes were fixed in the center of the coil radius
Additional information another tube, which served as the control, fixed in another Helmholtz coil system with power supply turned off.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1.2 mT peak 測定値 unspecified -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

データは、定義した条件下では、50Hz磁界はTn5の転移活性を刺激し、そのような刺激熱ショックタンパク質DnaK/J合成を通じて介在されることを示した。

研究の種別:

研究助成

関連論文