研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[健常および糖尿病のラットから単離された胸部大動脈環の収縮および弛緩に対するAC磁界慢性ばく露の影響] med./bio.

The effects of chronic AC magnetic field on contraction and relaxation of isolated thoracic aorta rings of healthy and diabetic rats.

掲載誌: Braz. arch. biol. technol. 2004; 47 (5): 733-738

この研究は、交流磁界AC-MF)への長期ばく露を受けた健康ラットおよび糖尿病ラットからばく露後に単離された胸部大動脈輪の収縮および弛緩パラメータへの影響を調べた。体重250〜300gの60匹のラット(Wistarアルビノ)を4群に分けた:1) 対照(C)、2) 対照+AC磁界(C + AC-MF)、3) 実験的糖尿病(DIA)、4) 実験的糖尿病+AC磁界(DIA + AC-MF)。AC磁界は、向きは南北方向、磁束密度5 mT、周波数50 Hzで、1ヶ月間、毎日2時間ばく露が与えられた。その後ラットは屠殺され、胸部大動脈が摘出され、反応性が試験された。その結果、Cと比較してC + MAおよびDIA + MAの胸部大動脈輪では、フェニレフリン(PE)に対する収縮反応の減少およびアセチルコリンACh)に対する弛緩反応の増加が見られた;しかし、CおよびDIAと比較してC + MAおよびDIA + MAの胸部大動脈輪のニトロプルシドナトリウム(SNP)に対する弛緩反応に変化はなかった;DIAおよびCと比較してDIA + MAまたはC + MAの体重は減少した、と報告している。

研究目的(著者による)

単離した胸部大動脈リングの血管収縮血管拡張に対する、健康な及び糖尿病ラットの50Hz磁界への慢性ばく露の影響を調べること。

詳細情報

糖尿病ラットは、脾臓ベータ細胞を選択的に破壊する毒素であるステプトゾトシン45mg/kgの注射で創出した。健康ラットクエン酸緩衝液の(偽の)注射を受けた。

ラット60匹を4群に分けた(各n=15):1) 磁界ばく露した健康ラット、2) 磁界ばく露した糖尿病ラット、3) 対照の健康ラット、4) 対照の糖尿病ラット

ばく露後、全てのラットを屠殺し、胸部大動脈を単離した。長さ3-4mmの大動脈リングを作成し、血管収縮薬(10-7 Mのフェニレフリン)または血管拡張剤(10-6 Mのアセチルコリン、または10-6 Mのニトロプルシドナトリウム)のいずれかを含む試験液に浸した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: intermittent (30 min on - 15 min off) for 2 h/day during 1 month

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 intermittent (30 min on - 15 min off) for 2 h/day during 1 month
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 exposure chamber was placed inside the coil; magnetic field had a north-south orientation
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 5 mT - 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露前
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

EMF-Portal注記:結果の統計的有意性は文中及び表に明確に記述されていなかったので、以下では考慮できなかった。)

健康ラット(グループ1及び3)の体重は時間と共に増加したが、糖尿病ラット(グループ2及び4)の体重は時間とともに減少した。

磁界ばく露した健康な及び糖尿病ラット(グループ1及び2)では、それぞれの対照群(グループ3及び4)と比較して、血管収縮力がフェニルアラニン添加後に減少し、血管拡張アセチルコリン添加後に増加したが、ニトロプルシドナトリウム添加後には増加しなかった。

著者らは、健康な及び糖尿病ラットの50Hz磁界への慢性ばく露は、単離した胸部大動脈リングの血管収縮及び血管拡張に対して影響を及ぼすかも知れない、と結論付けている。

研究の種別:

研究助成

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