[超低周波電磁界ばく露によるヒト白血病細胞株HL-60のアポトーシスの誘導:そのin vitroメカニズムの解析] med./bio.

Induction of apoptotic cell death in human leukemic cell line, HL-60, by extremely low frequency electric magnetic fields: analysis of the possible mechanisms in vitro

掲載誌: In Vivo 1997; 11 (4): 329-335

<目的>HL-60のアポトーシスによる細胞死誘導に効果のある超低周波電磁界のおもな因子について検討した。 <方法>平底96穴プレートに一穴あたり2.5×10^5の細胞を200ulの溶液に浮遊させ加えた。37度で45mTの交流磁界および50、160、180mTの静止磁界を種々の時間照射した。照射後3時間培養細胞障害性、DNA断片化、及び細胞形態を検討した。 <結果及び結論>ヒト白血病細胞株HL-60を超低周波電磁界に曝露すると、細胞障害のみならず180から200bpのDNA断片化が誘導された。アポトーシスによる細胞死誘導された。アポトーシス誘導に必要な最短曝露時間は1時間であった。同条件の曝露で正常ヒト末梢血白血球細胞死誘導されなかった。曝露後1時間で形態学的変化が見られ、3時間でアポトーシスの特徴が観察された。静止磁界曝露では180mT 3.5時間曝露であってもHL-60に細胞死誘導されなかった。温度の上昇では細胞死誘導されなかった。超低周波電磁界曝露によるHL-60のアポトーシスは、温度の上昇ではなく、誘導電流による事が示唆された。

ばく露

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