研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[50Hz電磁界ばく露はメラノーマ細胞の抗アポトーシスタンパク質BAG3のレベルを上昇させる] med./bio.

Exposure to 50 Hz electromagnetic field raises the levels of the anti-apoptotic protein BAG3 in melanoma cells.

掲載誌: J Cell Physiol 2011; 226 (11): 2901-2907

この研究は、高温、酸化剤、およびその他のストレス因子へのばく露によっていくつか細胞タイプに誘導されることが知られている抗アポトーシスタンパク質BAG3の発現に着目し、インビトロ実験(培養したヒト黒色腫細胞株M14)およびインビボ実験(BALB/c nu/nuマウスの背中にM14細胞を皮下注射した同所性異種移植モデル)で、50 Hz磁界ばく露培養細胞移植片においてBAG3レベルを上昇させる否かを調べた。インビトロ実験では、磁界(50 Hz、30 A/ m)のばく露時間を30分間、3時間、6時間とした。インビボ実験は、磁界ばく露群(n = 15)および擬似ばく露群(n = 15)とし、磁界(50 Hz、30 A/ m)への連続ばく露を4週間継続した。その結果、6時間ばく露を受けた培養細胞、および4週間ばく露を受け移植片において、BAG3タンパク質量が有意に増加した;この時、HSP70 / 72タンパク質または細胞アポトーシスのレベルに有意な変化はなかった;総括すると、BAG3タンパク質をELF誘発ストレスマーカとして同定することができた、と報告している。

研究目的(著者による)

50Hz電磁界ばく露がヒト黒色腫細胞株における抗アポトーシスタンパク質BAG3のレベル(ストレスに対するマーカーとして)を高めるかどうかを、イン・ビトロ及び異種移植片(すなわち、BALB/c nu/nuマウス30匹の背中にM14細胞を皮下注射した(15匹をばく露))で調べること。

詳細情報

スタウロスポリンでインキュベートすることで陽性対照を実施した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 30 min, 3 h or 6 h
in vitro
ばく露2: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 4 weeks
in vivo (xenografts)

General information

Positive controls for the experiments by incubation with staurosporine (250 nM).

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 30 min, 3 h or 6 h
Additional information in vitro
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • 1 m² loop antenna
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁界強度 30 A/m - - - -

ばく露2

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 4 weeks
Additional information in vivo (xenografts)
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁界強度 30 A/m - - - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

培養細胞または異種移植片の、それぞれ6時間または4週間のばく露は、BAG3タンパク質発現を有意に増加させた。興味深いことに、著者らはこれと同時には、HSP70/HSP72タンパク質または細胞のアポトーシスにおける有意な変化を検出できなかった。

これらのデータは、超低周波によるストレスマーカーとしてのBAGタンパク質の同定により、ヒトの細胞での超低周波ばく露によるストレスの影響を確認するものである。更に、この知見は、超低周波によるBAG3誘導は、黒色腫細胞の生存能力及び/または治療への耐性に寄与しているかも知れない、ということを示唆している。

研究の種別:

研究助成

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