研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[ELF磁界はチャイニーズハムスターの肺細胞でのギャップ接合タンパク質のコネクシン43の内面化を誘導する] med./bio.

ELF magnetic fields induce internalization of gap junction protein connexin 43 in Chinese hamster lung cells.

掲載誌: Bioelectromagnetics 2003; 24 (2): 134-138

この研究は、著者の先行研究の知見(50 Hz磁界MFばく露および/または12-O-テトラデカノイルホルボール-3-アセテート(TPA)処置を与えられたチャイニーズハムスター肺細胞(CHL)において、ギャップ結合細胞間コミュニケーション(GJIC)の阻害が見られた)を踏まえ、超低周波(ELF)MFおよびTPAによって誘発されるGJIC阻害のメカニズムを調査、比較するために、コネキシン43(Cx43)の数と局在性を調べた。CHL細胞に0.8 mT、50 Hz正弦波磁界の24時間ばく露を行い、その最後に1時間にTPA(5 ng / ml)処置を与えた場合と与えなかった場合について、Cx43の局在を、間接免疫蛍光組織化学分析および共焦点顕微鏡で調べた。核および細胞質のCx43レベルは、ウェスタンブロット分析で調べた。その結果、MFおよび/またはTPAのばく露を受けた細胞において、細胞間の接触領域にプラークが見られ、それは正常細胞に比べ、数が少なかった;しかし、細胞質のCx43の数は増加し、核の近くに集合していた;ウェスタンブロット分析により、Cx43の位置の変化が量的に示された;これらの知見から、細胞間接触領域でのCx43の減少が、ELF MFによって誘発されるGJIC阻害のメカニズムの1つである可能性が示唆された、と報告している。

研究目的(著者による)

50Hz、0.8mTの磁界ばく露後のCHL細胞におけるギャップ接合タンパク質コネキシン43)の局在化における変化を調べること。

詳細情報

著者らは、ギャップ結合細胞間情報伝達についての先行研究で、0.8mTの磁界ばく露ギャップ結合細胞間情報伝達に対する阻害作用を有することを示した(関連文献を参照)。一方、著者らは、超低周波磁界及び/またはTPAばく露が、非リン酸化コネキシン43の量を減らし、高リン酸化コネキシン43を生じることを報告した。このことは、磁界及び/またはTPAはコネキシン43のリン酸化をプロモートし得ることを示唆している(磁界によって誘発される細胞間情報伝達の阻害は主にギャップ結合コネキシンの高リン酸化によるものかも知れないことを示す)。

CHL細胞を、TPA(5ng/ml)の有無で、50Hz、0.8mTの正弦波磁界に24時間ばく露した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 24 h

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 24 h
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 0.8 mT - 測定値 - -

Reference articles

  • Li CM et al. (1999): [50 Hz電磁界ばく露:ギャップ欠号細胞間伝達に対する時間と強度の効果]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

形質膜に局在するコネキシン43免疫染色ギャップ結合プラークは、磁界ばく露及び/またはTPA処理後に減少したが、細胞質中のコネキシン43の数は増加し、核の近くに集まった。

これらの知見は、細胞間接触部のコネキシン43の減少は、超低周波磁界によるギャップ接合細胞間情報伝達の阻害のメカニズムの1つかも知れない、ということを示している。

研究の種別:

研究助成

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