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変電所

分類:
電力供給
同義語:
変電室, 変電所
説明:

変電所は、一般家庭および軌道交通のための公共電力供給グリッドにおいて、電気エネルギーをさまざまな電圧レベルに変圧する。電圧の高さに応じて、屋外変電所(110 - 400 kV)または室内変電所(6 - 110 kV)で変圧が行われる。通常、変電所は、電力変換器、切り替え盤、測定および制御システムで構成される。電力変換器の無い変電所は負荷調整所と呼ばれる。変電所は高度に自動化され、リモートコントロールされている。

変電所の公称電圧は、より高い電圧から降圧させるための目標電圧である。

電磁界の種別:
電界および磁界

測定値(文献に拠る)

10 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
磁束密度 9.4 µT (平均値, 測定値) スロベニア 10 kV変電室の階上のアパートメント内の17の測定箇所の平均値(24時間測定) [1]
磁束密度 11.4 µT (最大値, 測定値) スロベニア アパートメントの10 kV変電室の上階 での測定箇所17の最大値 (スポット測定) [1]
磁束密度 15.6 µT (最大値, 測定値) スロベニア アパートメントの10 kV変電室の上階 での測定箇所17の最大値 (24時間測定) [1]
110 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 0.09–0.4 kV/m (測定値) フィンランド 電力変圧器の近くで作業中 [2]
電界強度 0.6 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 作業架台の下からの回路遮断器の保守作業中 [3]
電界強度 2.4–10.6 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 1階床上での回路遮断器の保守作業中 [4]
電界強度 2.8–16.6 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 作業架台からの保守作業中 [2]
電界強度 3.6 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 地上での配電箱点検中 [3]
電界強度 5–7.4 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 変電所内の保守または点検のため歩行中 [2]
電界強度 6.1 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 変電所内を歩行中 [3]
電界強度 7.4–15.7 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 作業架台上での回路遮断器の保守作業中 [4]
電界強度 15.5 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 作業架台上での回路遮断器の保守作業中 [3]
電流密度 0.9–1.8 mA/m² (最大値, シミュレーション値) フィンランド 作業架台上で回路遮断器の保守作業中の作業員の頸部内誘導電流の最大値 [4]
電流密度 1–1.4 mA/m² (最大値, シミュレーション値) フィンランド 1階の回路遮断器の保守作業中の作業員の頸部内誘導電流の最大値 [4]
電流密度 1.3 mA/m² (最大値, シミュレーション値) フィンランド 1階の切断機の保守作業中の作業員の頸部内誘導電流の最大値 [4]
磁束密度 0.1 µT (測定値) フィンランド フェンスまでの距離 30 m [5]
磁束密度 0.2 µT (測定値) フィンランド フェンスからの距離 20 m [5]
磁束密度 1.5 µT (測定値) フィンランド 地表のキャパシタ近くで作業中 [3]
磁束密度 2 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:ケーブル室内:ケーブルまでの距離 2 m [6]
磁束密度 3.9 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:開閉器の上面 [6]
磁束密度 7.9 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:高さ 170 cmでの外面、電力変圧器の近く [6]
磁束密度 9 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:ケーブル室内:ケーブルまでの距離 80 cm [6]
磁束密度 10.5 µT (測定値) フィンランド 変電所内を歩行中 [3]
磁束密度 27 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:ケーブル室内:ケーブルまでの距離 40 cm [6]
磁束密度 28.6 µT (平均値, 測定値) - 変電所内のさまざまな場所での28種類の職務 [3]
磁束密度 40.3 µT (平均値, 測定値) フィンランド 変圧器近くで作業中 [3]
磁束密度 100 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:ケーブル室内:ケーブルまでの距離 20 cm [6]
磁束密度 178 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:ケーブル室内:ケーブル直近 [6]
磁束密度 195.5 µT (平均値, 測定値) フィンランド リアクトル(20 kV)のフェンス近くで作業中 [3]
磁束密度 204 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:高さ 170 cmでの外面、電力変圧器のケーブル近く [6]
磁束密度 250 µT (測定値) フィンランド ガス絶縁型:ケーブル室内:ケーブル間 [6]
磁束密度 420 µT (最大値, 測定値) フィンランド 母線 [5]
磁束密度 559.8 µT (平均値, 測定値) フィンランド リアクトルケーブル近くを歩行中 [3]
132 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 0.266 kV/m (平均値, 測定値) イラン 12の変電所での1821の測定点 [7]
磁束密度 0.232 µT (平均値, 測定値) イラン 12の変電所での1821の測定点 [7]
154 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 41.186–140.9 µV/m (計算値) トルコ 母線下の人体での誘導電界 [8]
電界強度 82.372 µV/m–190.75 mV/m (計算値) トルコ 回路遮断器の前の人体での誘導電界 [8]
電流密度 8.237–28.18 µA/m² (計算値) トルコ 母線下の人体での誘導電流密度 [8]
電流密度 16.474–38.15 µA/m² (計算値) トルコ 回路遮断器の前の人体での誘導電流密度 [8]
磁束密度 1.9–6.5 µT (測定値) トルコ 母線の下方 [8]
磁束密度 3.8–16.474 µT (測定値) トルコ 回路遮断器の前面 [8]
187 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
磁束密度 4.9 µT (測定値) 日本 フェンスの位置での送電線分岐の下 [9]
磁束密度 6.85 µT (測定値) 日本 母線の下方 [9]
磁束密度 7.34 µT (測定値) 日本 落雷防止装置と変圧器の間 [9]
220 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 1.2–5 kV/m (測定値) イタリア 地面からの高さ 1.5 m、母線断路器 [10]
電界強度 3–4.6 kV/m (最小値 - 最大値, 測定値) イタリア 地面からの高さ 1.5 m、回路遮断器 [10]
磁束密度 4–12.5 µT (測定値) イタリア 地面からの高さ 1.5 m、母線断路器 [10]
磁束密度 7–10.8 µT (測定値) イタリア 地面からの高さ 1.5 m、回路遮断器 [10]
230 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 1.15 V/m (最大値, 測定値) イラン 距離 50 m [11]
電界強度 0.681 kV/m (平均値, 測定値) イラン 3つの変電所での607の測定点 [7]
電界強度 1,647 V/m (最大値, 測定値) イラン 変電所内 [11]
磁束密度 0.16–2.28 µT (平均値, 測定値) イラン 電源室 [12]
磁束密度 0.2–0.69 µT (平均値, 測定値) イラン 制御室 [12]
磁束密度 0.749 µT (平均値, 測定値) イラン 3つの変電所での607の測定点 [7]
磁束密度 1.1–9.15 µT (平均値, 測定値) イラン 開閉器 [12]
380 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 23.4 µV/m (最大値, 計算値) トルコ 母線下の人体での誘導電界 [13]
電流密度 4.68 µA/m² (最大値, 計算値) トルコ 母線下の人体での誘導電流密度 [13]
磁束密度 3.3 µT (測定値) トルコ 地面からの高さ 1.8 m、変電器に隣接 [13]
磁束密度 5.4 µT (最大値, 測定値) トルコ 母線の下方 [13]
400 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 25 mV/m (測定値) 日本 回路遮断器または切断機の保守作業中の作業員の頸部内誘導電界;高さ1.52 m、距離0.5 m [14]
電界強度 0.78 V/m (最小値, 測定値) イラン 距離 50 m [11]
電界強度 0.838 kV/m (平均値, 測定値) イラン 一つの変電所での155の測定点 [7]
電界強度 1.521 kV/m (最大値, 測定値) イラン 変電所内 [11]
電界強度 11.2–11.9 kV/m (平均値, 測定値) フィンランド 作業架台上 [15]
電界強度 12.8 kV/m (測定値) 日本 回路遮断器または切断機の保守作業中:高さ 1.7 m、距離 0.5 m [14]
電界強度 15.5 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 1階床上での回路遮断器の保守作業中 [3]
電界強度 15.6 kV/m (測定値) 日本 回路遮断器または切断機の保守作業中:高さ 1.7 m、距離 0.3 m [14]
電界強度 18.4–24.5 kV/m (平均値, 測定値) フィンランド 高さ 1.7 m、 作業用架台上 [15]
電界強度 18.5 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 保守作業架台からの調査実施中 [3]
電界強度 21 kV/m (測定値) 日本 回路遮断器または切断機の保守作業中:高さ 1.7 m、距離 0.1 m [14]
電界強度 25.7 kV/m (平均値, 測定値) フィンランド 母線の点検中 [16]
電界強度 36.4 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 回路遮断器 [15]
電界強度 43.5 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド はしごを用いた母線の点検中 [3]
電界強度 43.5 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド 母線の点検中 [16]
電界強度 47 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド はしごからの電流変換器の点検中 [3]
電界強度 47 kV/m (最大値, 測定値) フィンランド はしごからの電流変換器の点検中 [16]
電界強度 59 kV/m (測定値) スウェーデン 距離 6 m 、高さ 1.8 m [17]
電界強度 65 kV/m (測定値) スウェーデン 距離 1 m 、高さ 1.8 m [17]
電流密度 1.5 mA/m² (平均値, シミュレーション値) フィンランド 切断機の保守中の作業員の頸部での誘導電流密度 [16]
電流密度 2.2 mA/m² (平均値, 計算値) フィンランド 作業架台からの回路遮断器保守作業中:頸部 [15]
電流密度 4.5 mA/m² (平均値, 計算値) フィンランド はしごから電流変換器を点検中の作業員の頸部での誘導電流密度 [16]
電流密度 5.7 mA/m² (最大値, 計算値) フィンランド 作業架台からの回路遮断器保守作業中:頸部 [15]
電流密度 6.4 mA/m² (最大値, シミュレーション値) フィンランド はしごから電流変換器を点検中の作業員の頸部での誘導電流密度 [16]
磁束密度 0.751 µT (平均値, 測定値) イラン 一つの変電所での155の測定点 [7]
63 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
電界強度 0.78 V/m (最小値, 測定値) イラン 距離 50 m [11]
電界強度 1,521 V/m (最大値, 測定値) イラン 変電所内 [11]
66 kV
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
磁束密度 0.26 µT (最大値, 測定値) 日本 埋設深さ0.95 mの地中ケーブルまでの距離 7.5 m [9]
磁束密度 2.15 µT (最大値, 測定値) 日本 母線下 [9]
磁束密度 4.84 µT (最大値, 測定値) 日本 回路遮断器間 [9]
鉄道変電所
測定されている物理量 測定値 分類上の特徴 特記事項
磁界強度 2–5 A/m (最大値, 測定値) イタリア 高電圧 /中電圧変圧器 [18]
磁界強度 2–14 A/m (最大値, 測定値) イタリア 整流変圧器 [18]

参考文献

  1. Valic B et al. (2015): [子供の典型的なEMFばく露:ばく露量測定とドシメトリ]
  2. Korpinen LH et al. (2010): [タンペレ地域の110 kV変電所における作業中の電界および磁界への職業ばく露]
  3. Korpinen L et al. (2011): [開閉所及び110 kV変電所での作業中の電界及び磁界への職業ばく露]
  4. Korpinen LH et al. (2012): [110 kV変電所作業に関連した電界および電流への職業的ばく露]
  5. Okun O et al. (2013): [都市部の110 kV変電所の内外での磁界とウクライナ規制当局のばく露勧告との比較]
  6. Korpinen L et al. (2015): [110 kVガス絶縁変電所(GISs)における電界および磁界への職業ばく露の事例]
  7. Barsam T et al. (2012): [高電圧変電所における超低周波電磁界ばく露が睡眠の質に及ぼす影響]
  8. Helhel S et al. (2008): [高圧変電所(154/34.5 kV)での磁界への職業ばく露評価]
  9. Hayashi N et al. (1989): [変電所内における低周波電磁界環境]
  10. Baroncelli P et al. (1986): [低周波電磁界にばく露されている鉄道高圧変電所作業員の健康調査]
  11. Nassiri P et al. (2013): [イランのテヘランにおける2010年の超低周波電界のばく露評価]
  12. Fard MS et al. (2011): [テヘラン(イラン)の高圧変電所(230 kV)の磁界の測定およびACGIH限度値との比較]
  13. Ozen S (2008): [典型的な高電圧変電所とその送電線の磁界ばく露の評価と測定]
  14. Tarao H et al. (2013): [高圧変電所の非一様ELF電界により作業者に誘導される電流の数値評価および実験結果との比較]
  15. Korpinen LH et al. (2011): [短報:400 kV変電所内の種々の作業に関連した電界および誘導電流への職業ばく露]
  16. Korpinen LH et al. (2009): [400 kV変電所および電力線での職業ばく露における電流密度および全接触電流の評価]
  17. Lovstrand KG (1976): [EHV変電所での電界ばく露の測定]
  18. Mariscotti A et al. (2004): [直流鉄道変電所における低周波数磁界]