研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[超低周波電磁界への全身ばく露によるマウスの白血球‐内皮相互作用に対する亜慢性影響] med./bio.

Subchronic effects on leukocyte-endothelial interactions in mice by whole body exposure to extremely low frequency electromagnetic fields

掲載誌: In Vivo 2004; 18 (4): 425-432

この研究は、17日間連続で50 Hz正弦波磁界磁束密度は0.3、1.0、3.0 mT)へのばく露をマウスに与え、インビボでは皮下微小循環における白血球の挙動変化を定量的に測定し、インビトロでは血清サイトカインレベルを測定した。微小血管内での白血球の挙動は、背部皮膚透明窓法を用いた蛍光顕微鏡検査で評価した。その結果、3.0 mTばく露群においてのみ、内皮接着白血球有意な増加が観察された;血清TNF-αおよびIL-1βレベルの変化は検出されなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

連続的な50Hz電磁界にマウスをばく露し、皮下微小循環における白血球の挙動の変化をイン・ビボで測定及び定量化し、血清サイトカインレベルをイン・ビトロで調べること。

詳細情報

白血球をイン・ビボで可視化するため、蛍光マーカーのロ-ダミン6Gを用いた。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: repeated daily exposure, 20 h/day for 17 days
ばく露2: 50 Hz
ばく露時間: repeated daily exposure, 20 h/day for 17 days
ばく露3: 50 Hz
ばく露時間: repeated daily exposure, 20 h/day for 17 days

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 repeated daily exposure, 20 h/day for 17 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 A rack containing 18 cages was placed in the center of the coil system. The coil system (890 x 890 mm²) consisted of four spaced square coils which were crossed at right angles to each other and were regulated independently.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 300 µT effective value 測定値 - -

ばく露2

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 repeated daily exposure, 20 h/day for 17 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT effective value 測定値 - -

ばく露3

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 repeated daily exposure, 20 h/day for 17 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 3 mT effective value 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

3mTばく露群にのみ、内皮粘着性白血球有意な増加が認められた。腫瘍壊死因子アルファ及びインターロイキン-1ベータの血清レベルに変化はは認められなかった。

その後、50Hz電磁界への長期間の連続ばく露は、白血球-内皮相互作用を生じたが、この影響はサイトカインレベルによって調整されないようである。

研究の種別:

研究助成

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