研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[携帯電話中継局とがん発生率] epidem.

[Cellular telephone relay stations and cancer incidence].

掲載誌: Umweltmed Forsch Prax 2006; 11 (2): 89-97

研究の目的(著者による)

ドイツで実施した生態学的研究で、携帯電話中継局と悪性がん発生率との間にあるかも知れない関連を調査した。

詳細情報

携帯電話中継局へのばく露は、基地局カバー範囲を代用として評価し、自治体を3つに分類した:

1) 基地局カバー範囲なし:全ての基地局から自治体の区域までの距離が400m超、または基地局の運転期間が5年未満;

2) 基地局カバー範囲が中:運転期間が少なくとも8年で、近くの基地局からの距離が400m以内にある自治体の区域が少なくとも15%;あるいは、運転期間が5-7年で、近くの基地局からの距離が400m以内にある自治体の区域が少なくとも30%;

3) 基地局のカバー範囲が低:他のカテゴリーに割当てられない自治体

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (標準化発生率比(SIR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 基地局のカバー範囲:なし
集団 2 基地局のカバー範囲:低
集団 3 基地局のカバー範囲:中

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 177,428
その他:

242508 人‐年

統計学的分析方法:

結論(著者による)

観察した自治体で1116人の悪性腫瘍が登録された。
携帯電話中継局がある自治体で、がん発生率の上昇は認められなかった。携帯電話中継局がない区域では、がん発生率は大きく異なっていた。基地局と、放射線の影響に敏感であると考えられる種類の腫瘍発生率との関連は認められなかった。
著者らは、携帯電話中継局がない町でがん発生率が大きく異なることが、基地局の周囲での局所的なクラスターについての報告を認めるものである、と結論付けた。

研究の限界(著者による)

バイエルン州がん登録が地域全体でのがん発生率のデータ収集を開始したのは2002年なので、観察期間は最大で僅か2年間であった。

研究助成

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