研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[チャイニーズハムスター細胞の50 Hz高磁束密度磁界へのばく露によるNOR-1遺伝子発現の増強] med./bio.

Enhanced NOR-1 gene expression by exposure of Chinese hamster cells to high-density 50 Hz magnetic fields.

掲載誌: Mol Cell Biochem 1998; 181 (1-2): 191-195

<目的>高磁束密度超低周波変動磁界(400mT at 50Hz)ばく露によるneuron derived orphan receptor(NOR-1)遺伝子発現をChinese hamster ovary K1(CHO-K1)細胞で検討する。 <方法>ばく露する磁界磁束密度は400および5mTで行った。細胞はCHO-K1を用いた。NOR-1遺伝子発現細胞からmRNAを抽出しRT-PCR法により定量した。 <結果>NOR-1遺伝子発現ばく露時間とともに上昇し、約6時間で最大に達した。以後、減少し、24時間でもとのレベルに達した。さらに、磁界によるNOR-1遺伝子発現カルシウム流入阻害剤やプロテインカイネースCの阻害剤で抑制された。低磁束密度(5mT)の磁界ばく露ではNOR-1遺伝子発現に変化は見られなかった。この結果から、磁界によるNOR-1遺伝子発現には閾値のあることが示唆された。

研究目的(著者による)

超低周波磁界にイン・ビトロでばく露されたCHO細胞の遺伝子発現への影響を調査すること。

詳細情報

細胞の成長と分化を制御すると疑われるニューロン由来オーファン受容体(NOR-1)の遺伝子発現を観察した。
実験を2回(5mT、50Hz)または3回(400mT、50Hz)反復した。
これらの化学物質の影響を調べるため、ばく露された細胞を更に、フォルスコリンテトラデカノイルホルボールアセタート、プロテインキナーゼC阻害剤(Cカルホスチン、クロセチン)及びカルシウムチャネル遮断薬(ニフェジピン、ダントロレン)で処理した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 1, 3, 6, 12, 24 and 36 h
ばく露2: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 1, 3, 6, 12, 24 and 36 h

General information

4 plates were used for each experiment; the experiment was repeated 2 or 3 times.

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 1, 3, 6, 12, 24 and 36 h
Additional information The magnetic field was oriented vertically.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • a pair of magnetic cores, 240 x 340 mm, 40 mm apart, made of silicon steel plates
チャンバの詳細 An acrylic CO2 incubator was installed between the space provided by the magnetic cores.
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 400 mT unspecified 指定なし - -

ばく露2

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 1, 3, 6, 12, 24 and 36 h
Additional information The magnetic field was oriented vertically.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
チャンバの詳細 CO2 incubator with a built-in magnet generator using two Helmholtz coils
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 5 mT unspecified 指定なし - -

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露中

研究の主なアウトカム(著者による)

50Hz、400mTの超低周波磁界へのCHO細胞のばく露により、NOR-1の遺伝子発現の増強が認められたが、5mTでは認められなかった。遺伝子発現の増強は一過性で、6時間のばく露後に最大値に達し、400mTの超低周波磁界への24時間のばく露後には対照レベルに低下した。
フォルスコリン及びテトラデカノイルホルボールアセタート処理によって誘導したNOR-1の発現は、400mTの超低周波磁界での同時処理によって更に強められ、3時間のばく露で最大の応答になった。
400mTの超低周波磁界ばく露の際に、細胞をプロテインキナーゼC阻害剤及びカルシウムチャネルブロッカーで処理した場合、NOR-1遺伝子発現の増強は認められなかった。

研究の種別:

研究助成

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