研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[マウスにおける電界ばく露とストレスの証拠] med./bio.

Electric field exposure and evidence of stress in mice

掲載誌: Environ Res 1994; 65 (1): 149-160

この研究は、電界誘発性のストレスが、マウスの副腎皮質に与える影響を調べた。コルチコステロン血清アッセイおよび皮質のさまざまな部位の脂質プロファイルの評価を実施した。6世代の実験マウスに、10kV / m電界ばく露受胎から開始した。対応する対照群には擬似ばく露を与えた。マウスは、35日齢(n = 10)、成獣(n = 20)および18月齢(老齢)(n = 10)で屠殺し、検査した。副腎組織学的調製物での脂質推定はブラインド化して実施された。その結果、ばく露を受けた成獣オスでは、副腎の球状帯における平均脂質量は、対照群のそれよりも有意に高かった(P = 0.004);ばく露を受けたオスでは、日中のコルチコステロンレベルの中央値が、対照群のそれよりも有意に高かった(P = 0.02);その他のサブグループでは、脂質プロファイルおよびコルチコステロン値は有意には異ならなかった;慢性ストレスは、副腎皮質全域での脂質量を増加させ、球状帯のコルチコステロン分泌を刺激するので、得られたデータは、成獣オスのマウスにおいて電界慢性ストレス因子として作用することを示唆している、と報告している。

研究目的(著者による)

6世代のマウスにおいて電界誘導したストレスの影響を調べること。

詳細情報

連続する6世代はそれぞれ、対照群ばく露群の10組ずつの成熟したマウスのペアで構成された。若い(35日齢、n=10)、成熟した(6月齢、n=20)及び高齢(18月齢、n=10)のマウスの副腎の検査を実施した。成熟したオスのマウス(日中と夜間)、ならびに高齢の雌のマウス(日中のみ)から、血液サンプルを採取した(各群につきn=12)。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: 22 hr/day from conception untill death (35 days - 18 months)

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • electric field
ばく露時間 22 hr/day from conception untill death (35 days - 18 months)
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • two parallel capacitor plates placed horizontally and 600 mm apart
ばく露装置の詳細 Perspex animal cages placed on the lower capacitor plate 180 mm inside the edge
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 10 kV/m - - - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

副腎の球状帯における脂質の体積の平均値は、対照群よりもばく露群の成熟した雄で有意に高かった。ばく露群の成熟したオスの日中のコルチコステロンのレベルも、対照群より有意に高かった。他の全てのサブグループでは、脂質のプロファイルとコルチコステロンの値に有意差はなかった。

研究の種別:

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