研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (observational study)

[健康な男性の血液化学パラメータに対する50Hz磁界ばく露の長期的な(最長20年間)影響] med./bio.

Long-term (up to 20 years) effects of 50-Hz magnetic field exposure on blood chemistry parameters in healthy men.

掲載誌: Clin Biochem 2012; 45 (6): 425-428

この研究は、長年にわたり、超高圧変電所(225kV及び400kV)に就労し、かつ電力線近傍の住宅に居住していた男性(n = 15;38.0±0.9 歳;就労・居住歴の範囲は1 – 20年間)を対象に、50 Hz磁界への慢性ばく露血液パラメータに与えるかもしれない影響を調べた。慢性ばく露群の1週間平均ばく露レベルは、日中の職場で0.64 µT、夜間の住宅で0.82 µT、全体では0.72 µTであった。職業的および居住地域的な50 Hz磁界ばく露がなく、ばく露群と同等の身体活動をしている男性を対照群(n = 15;39.4±1.2歳)とした。対照群平均ばく露レベルは0,04 µTであった。両群の被験者全員から、20時から8時まで1時間ごとに血液サンプルを採取した。血液の電解質(ナトリウムカリウム塩化物カルシウムマグネシウムリン)、非タンパク質窒素化合物(尿酸、尿素クレアチニン)、およびブドウ糖について、夜間プロファイルとレベルを分析した。その結果、健康な男性の50Hz磁界(> 0.3 µT)への長期ばく露は、いくつかの血液パラメータ(ナトリウム塩化物リングルコース)に若干の生物学的変化をもたらすかもしれないことが示された;これらの知見の臨床的意義については、さらに調査する必要がある、と報告している。

研究目的(著者による)

職場と自宅の両方で電磁界慢性的にばく露された作業者の臨床的な血液化学に対する長期ばく露(1-20年間)の影響を調べること。

詳細情報

ばく露群と対照群は各15人の被験者で構成された。ばく露群のボランティアは超高圧変電所(225kV及び400kV)に就労し、電力線下の近傍に住んでいた。主な職務には、超高圧線と変圧器間の継手の設置が含まれていた。20時から8時まで1時間ごとに血液サンプルを採取した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 1-20 years

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
ばく露時間 continuous for 1-20 years
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • substations (occupational) and power lines (residential exposure)
Additional information extra high voltage substations (occupational) and power lines (residential exposure) of a 225 kV and 400 kV electricity transmission network
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 0.72 µT mean - - -
磁束密度 0.64 µT mean - - during daytime
磁束密度 0.82 µT mean - - during nighttime (residential)

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

このデータは、健康な男性の50Hz磁界(>0.3µT)への長期ばく露は、ある種の血液パラメータ(ナトリウム塩化物リングルコース)の幾つかの生物学的改変を生じ得ることを示唆している。これらの知見の臨床的重要性を更に調査する必要がある。

研究の種別:

研究助成

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