研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[前向きコホート研究における超低周波磁界への職業ばく露と心臓血管疾患死亡率] epidem.

Occupational exposure to extremely low-frequency magnetic fields and cardiovascular disease mortality in a prospective cohort study.

掲載誌: Occup Environ Med 2013; 70 (6): 402-407

この研究は、地域集団ベースの前向きコホート研究において、超低周波磁界(ELF-MF)への職業ばく露心臓血管系疾患(CVD)死亡との関連を調べた。この調査の背景として、以前に、ある研究がELF-MF職業ばく露に関連した急性心筋梗塞および不整脈関連死亡のリスク上昇を報告したが、その後の研究では大部分が再現をしなかったという経緯を踏まえたと述べている。今回のオランダコホート調査では、ベースライン集団(1986年に募集;55-69歳の男女120852人)を10年間フォローアップし、1996年までに8200例のCVD死亡を確認した。職歴情報と潜在的交絡因子(教育レベル、喫煙、アルコール消費など)は、ベースライン集団において自記式質問票により取得した。職業的ELF-MFばく露は、職種-ばく露マトリクスを利用して割り当てを行った。CVD死亡との関連をCox回帰分析した。その結果、かつてのELF-MFばく露が高いか低いかのカテゴリーは、CVD総死亡(ハザード比1.02、95%信頼区間0.99-1.06)にも、死因別のサブタイプのCVD死亡にも関連を示さなかった;その他のELF-MFばく露指標でも、どちらのリスク上昇も見られなかった、と報告している。

研究の目的(著者による)

オランダにおける自治体ベースの前向きコホート研究で、超低周波磁界への職業ばく露心臓血管疾患死亡率との関連を調査した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (ハザード比)

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 バックグラウンドばく露
集団 2 低または高ばく露
参照集団 3 累積ばく露: 0単位-年
集団 4 累積ばく露、第1三分位値: 0.5-9単位-年
集団 5 累積ばく露、第2三分位値: 9.5-28単位-年
集団 6 累積ばく露、第3三分位値: 28.5-208単位-年

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 120,852
統計学的分析方法: ( 調整: )

結論(著者による)

この人口ベース前向きコホート研究では、10年間にわたって心臓血管疾患死亡率について120852人の男女をフォローアップしたところ、心臓血管疾患によって8200人が死亡した。
超低周波磁界への低または高ばく露は、心臓血管疾患死亡率全体(HR 1.02;CI 0.99-1.06)、または心臓血管疾患のサブタイプ別の死亡率との関連を示さなかった。その他のばく露尺度もリスク上昇を示さなかった。

著者らは、超低周波磁界への職業ばく露心臓血管疾患による死亡リスクとの関連の兆候は認められなかった、と結論付けた。

研究助成

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