研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[1.8 GHzのGSM基地局からの環境放射を代表する携帯電話の無線周波電磁界に周産期から自然死までばく露されたSprague-Dawleyラットにおける脳及び心臓の腫瘍に関する最終結果の報告] med./bio.

Report of final results regarding brain and heart tumors in Sprague-Dawley rats exposed from prenatal life until natural death to mobile phone radiofrequency field representative of a 1.8 GHz GSM base station environmental emission

掲載誌: Environ Res 2018; 165: 496-503

この研究は、1.8 GHzのGSM携帯電話基地局アンテナからの放射を再現した無線周波RF電磁界遠方界ばく露したSprague-Dawleyラットについての生涯の発がん性研究を実施した。雌雄のS-Dラット合計2448匹を、1.8 GHzのGSM RF(0、5、25、50 V/m)に19時間/日、出生前から自然死に至るまで全身ばく露した。その結果、50 V/mばく露群の雄の心臓において、神経鞘腫の発生率の統計的に有意な上昇が認められた。更に、50 V/mばく露群の雄及び雌の心臓において、神経鞘細胞の過形成発生率の上昇が認められたが、これは統計的に有意ではなかった。50 V/mばく露群の雌において、神経膠細胞の悪性腫瘍発生率の上昇が認められたが、これも統計的に有意ではなかった。この知見は、近傍界ばく露を用いた米国の国家毒性プログラム(NTP)の結果と整合し、これを補強するものであり、RF電磁界のヒトに対する発がん性に関する国際がん研究機関IARC)の結論に再評価を求める十分な証拠を提示するものである、と著者らは結論付けている。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 1,835 MHz
ばく露2: 1,835 MHz
ばく露3: 1,835 MHz

ばく露1

主たる特性
周波数 1,835 MHz
タイプ
  • electromagnetic field
特性
  • far field
Modulation
Modulation type cf. additional information
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 5 V/m - 測定値 - -
SAR 0.001 W/kg - 推定値 whole body -
電力密度 0.07 mW/cm² - 推定値 - -

ばく露2

主たる特性
周波数 1,835 MHz
タイプ
  • electromagnetic field
特性
  • far field
Modulation
Modulation type cf. additional information
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 25 V/m - 測定値 - -
SAR 0.03 W/kg - 推定値 whole body -
電力密度 0.17 mW/cm² - 推定値 - -

ばく露3

主たる特性
周波数 1,835 MHz
タイプ
  • electromagnetic field
特性
  • far field
Modulation
Modulation type cf. additional information
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 50 V/m - 測定値 - -
SAR 0.1 W/kg - 推定値 whole body -
電力密度 0.66 mW/cm² - 推定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究助成

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