研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[50Hz磁界への成獣及び胎児マウスの長期ばく露は赤血球での小核形成を増加させない] med./bio.

Extended exposure of adult and fetal mice to 50 Hz magnetic field does not increase the incidence of micronuclei in erythrocytes

掲載誌: Bioelectromagnetics 2001; 22 (5): 351-357

この研究は、50Hz磁界MF:ピーク-ピーク値14 μT)への長期ばく露を受けたCBA / Caマウスの赤血球細胞の染色体への影響を、フローサイトメトリに基づく小核アッセイを用いて調べた。2つの異なる実験を行なった;(a) 出生前の18日間、子宮内マウスへのばく露、(b) 成獣マウスへの18日間ばく露。実験(a)では、ばく露終了から35日後に、ばく露群(n = 20)および擬似ばく露群(n = 20)の各マウスから末梢血を採取し、個体あたり約200000個の多染性赤血球(PCE)および200000個の正色性赤血球(NCE)を分析した。実験(b)では、ばく露終了時に末梢血を採取し、同様に、PCEおよびNCEにおける小核を分析した。その結果、実験(a)でも実験(b)でも、擬似ばく露群に比較して、磁界ばく露群で、PCEまたはNCEでの小核頻度に有意な変化はなかった;また、ばく露群と擬似ばく露群の間に、PCEの割合に差はなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

本研究は、成獣及び胎児マウスの両方の赤血球における小核形成に対する電磁界の影響を調査するために実施した。

詳細情報

本研究には異なる2つの実験が含まれた:1) 成獣マウス20匹(7-8週齢、雌雄各10匹)を18日間ばく露、2) 妊娠18日目の胎児20匹を子宮内でばく露ばく露終了の35日後、子宮内でばく露した仔から末梢血を採取し、多能性赤血球幹細胞に対してばく露遺伝毒性作用を有するかどうかを判定した。
陽性対照にはガンマ線照射したマウスを用いた。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: 18 days (exposed or sham exposed)
  • 磁束密度: 100 nT peak (unspecified) (0.7 µT; Stray fields in control racks)
  • 磁束密度: 14 mT peak (unspecified) (vertical)

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 18 days (exposed or sham exposed)
Additional information Reference article: Svedenstal BM, Johanson CJ, Leukocytes and micronucleated erythrocytes in peripheral blood from mice exposed to 50 Hz or 20 kHz magnetic fields. Electro- and megneto-biology 17:127-143, 1998
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • current coils
チャンバの詳細 cages in different racks equipped with current coils
Additional information sham exposure mice placed in identical racks
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 100 nT peak 備考を参照のこと。 unspecified 0.7 µT; Stray fields in control racks
磁束密度 14 mT peak 備考を参照のこと。 unspecified vertical

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

電磁界ばく露後の成獣及び仔のマウスには、赤血球での小核形成または体重に対する影響は認められなかった。

研究の種別:

研究助成

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