研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[CBA/Ca マウスの胎児発達に対する低周波磁界の影響] med./bio.

Effects of low-frequency magnetic fields on fetal development in CBA/Ca mice

掲載誌: Bioelectromagnetics 1998; 19 (8): 477-485

<目的>ほ乳類胎児発達に及ぼす磁界ばく露の影響については骨格発達のわずかな異常がみられる以外には奇形はみられないことでほぼ一致している。もう一つの点はCBA/Sマウスで胎児吸収が増加することが報告されている。本実験では近縁のCBA/Caマウスを用い磁界胎児に影響するか否かを検討する。 <対象・方法>SPF CBA/Caマウス10-13週齢の雌。妊娠0日から18日までばく露。群については表1。妊娠18日に胎児を検査。 <結果・結論>表2~6にデータをまとめてある。表4、5に示されているように骨格異常ばく露群で有意に多い。この点を除けば胎児に対する毒性はない。

研究目的(著者による)

異なる磁界ばく露ラットの胚及び胎児の発達に及ぼすイン・ビボでの影響を調査すること。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous, 24 hrs/day from day 0 to day 18 of gestation period.
ばく露2: 20 kHz
Modulation type: pulsed
ばく露時間: continuous, 24 hrs/day from day 0 to day 18 of gestation period.
ばく露3: 50 Hz
ばく露時間: continuous, 24 hrs/day from day 0 to day 18 of gestation period.

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous, 24 hrs/day from day 0 to day 18 of gestation period.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 13 µT effective value 測定値 - -

ばく露2

主たる特性
周波数 20 kHz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sawtooth-shaped
ばく露時間 continuous, 24 hrs/day from day 0 to day 18 of gestation period.
Modulation
Modulation type pulsed
Rise time 5 µs
Fall time 45 µs
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 15 µT peak-to-peak 測定値 - -

ばく露3

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous, 24 hrs/day from day 0 to day 18 of gestation period.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 0.13 mT effective value 測定値 - -

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

つがわせた雌マウスを24時間/日、18日間ばく露した。3つの異なる磁界ばく露を印加した(50Hz/13µT;50Hz/0.13µT;20kHz交流/15µT)。適切な偽ばく露を実施した。
母獣の血液及び骨髄の分析では悪影響は見られなかった。磁界ばく露は胚の再吸収、一腹当たりの着床または生きている胎児の数にも影響しなかった。外形異常を生じた胚の数は増加せず、全ての群で同様であった。但し、ばく露群では一貫して、少なくとも3つの骨格の変化のある胚の数が統計的に有意に増加した。

研究の種別:

研究助成

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