研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[50Hz電磁界への親の職業ばく露による先天性欠損:人口ベースの研究] epidem.

Risk of birth defects by parental occupational exposure to 50 Hz electromagnetic fields: a population based study.

掲載誌: Occup Environ Med 2002; 59 (7): 92-97

この研究は、ノルウェーの医療出生登録簿を親の職業に関する国勢調査データとリンクさせる方法を用いて、50 Hz磁界への親の職業的ばく露による先天性欠損症のリスクを調査した。初めに、専門家パネルは、50 Hz磁界への親の職業ばく露についての職種—ばく露マトリクスを作成した。それは、職場部局および職業を、週当たり24時間の約0.1μTを超える3つのばく露レベルのうちの1つに結びつけることで、磁界ばく露を推定したものである。24種類の先天性欠損症のリスクばく露レベル間で比較した。1967 - 95年間のノルウェーでの160万人の出生のうち、836,475人および1,290,298人の出生がそれぞれ、母親および父親のばく露に関する情報を持っていた。分析は、傾向検定に基づき、両親の学歴レベル、出生地、母親の年齢、および出生年を調整した。その結果:先天性欠損症の総合的リスクは、両親のばく露と関連しなかった;母親のばく露は、二分脊椎(p = 0.04)、内反足(p = 0.04)のリスク増加と関連し、唇裂を伴わない口蓋裂については負の関連が見られた(p = 0.01);父親のばく露は、無脳症(p = 0.01)および「その他の欠陥」カテゴリー(p = 0.02)のリスク増加と関連した、と報告している。ばく露評価の粗さ、比較可能な研究の欠如、およびアウトカムの多さを考えれば、これらの知見は慎重に解釈されるべきである、と述べている。

研究の目的(著者による)

50Hz磁界への親の職業ばく露による先天性欠損リスクを評価するため、ノルウェーにおいて人口ベースの研究を実施した。

詳細情報

先天性欠損についての情報を含むノルウェーの医療出産登録を、親の職業に関する国勢調査データとリンクさせた。50Hz磁界へのばく露は、職業と産業部門を組合わせることで、0.1µT超が4時間未満、4-24時間、24時間以上と推定した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 母親の職業ばく露 > 0.1 µT:< 4時間/週
集団 2 母親の職業ばく露 > 0.1 µT:4-24時間/週
集団 3 母親の職業ばく露 > 0.1 µT:> 24時間/週
参照集団 4 父親の職業ばく露 > 0.1 µT:< 4時間/週
集団 5 父親の職業ばく露 > 0.1 µT:4-24時間/週
集団 6 父親の職業ばく露 > 0.1 µT:> 24時間/週

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 1,688,263
その他:

836475人の母親及び1280298人の父親の職業に関する情報;先天性欠損のある出産:母親の職業に関する情報あり23888例、父親32856例

統計学的分析方法:

結論(著者による)

先天性欠損リスク全体は、50Hz磁界への親の職業ばく露と関連していなかった。母親のばく露は二分脊椎及び内反足のリスク上昇と関連していたが、化学物質ばく露について調整後、二分脊椎のリスク有意な増加ではなくなった。父親にばく露がある子どもには無脳症のリスク上昇が認められた。本研究は、中枢神経系の一部の疾患と50Hz磁界への親の職業ばく露との関連の兆候を示している。

研究の限界(著者による)

ばく露評価が粗野で、居住環境ばく露についての情報がないことから、この結果は慎重に解釈すべきである。

研究助成

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