研究のタイプ: 疫学研究

[筋萎縮性側索硬化症の環境および職業的リスク要因:人口集団ベースの症例対照研究] epidem.

Environmental and Occupational Risk Factors of Amyotrophic Lateral Sclerosis: A Population-Based Case-Control Study.

掲載誌: Int J Environ Res Public Health 2020; 17 (8): E2882

この研究は、環境および職業的リスク要因筋萎縮性側索硬化症(ALS)のリスクとの関連を、イタリアの4つの州(カタニア、モデナ、ノヴァラ、レッジオ・エミリア)における人口集団ベースの症例対照研究(ALS症例(n = 95)および無作為抽出した対照群(n = 135))で調べた。無条件ロジスティック回帰分析を用いてオッズ比OR)および95%信頼区間(CI)を計算してALSリスクを推定した。その結果、農業分野での就労履歴(OR = 2.09、95% CI = 0.79-7.54)、特に10年超(OR = 2.72、95% = 1.02-7.20)について、ALSリスクとの正の関連が認められた。溶剤への職業的ばく露についても、特に薄め液(OR = 2.27、95% CI = 1.14-4.54)および塗料剥離剤(OR = 2.01、95% CI = 0.90-4.48)で正の関連が示唆された。電磁界への職業的曝露(OR = 1.69、95% CI = 0.70-4.09)および環境曝露(OR = 2.41、95% CI = 1.13-5.12)はどちらも僅かなリスク上昇と関連していた。駆除剤(特に防カビ剤)への職業的曝露(OR = 1.22、95% CI = 0.63-2.37)、および金属(特に鉛、水銀、セレン)への曝露(OR = 4.20、95% CI = 1.88-9.38)については、不正確だが正の関連が認められた。水域の近傍での居住についてリスク上昇が認められた。この研究にはばく露群の数が少ないことや記憶想起バイアスの可能性があることといった限界があるものの、これらの結果は、一部の環境および職業的要因がALSの病因に役割を果たしている可能性を示唆している、と著者らは結論付けている。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 exposure to overall electro-magnetic factors: no
集団 2 exposure to overall electro-magnetic factors: yes
参照集団 3 exposure to electric and electronic equipment: no
集団 4 exposure to electric and electronic equipment: yes
参照集団 5 exposure to overall electromagnetic fields: no
集団 6 exposure to overall electromagnetic fields: yes
参照集団 7 having lived near overhead power lines: no
集団 8 having lived near overhead power lines: yes

調査対象集団

症例集団

対照集団

調査規模

症例 対照
合計 230 1,218
参加者 95 135
統計学的分析方法: (調整: )

研究助成

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