研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[超低周波磁界によるラット肋骨でのカルシウム、亜鉛およびマグネシウムのレベル低下] med./bio.

Extremely low-frequency magnetic field decreased calcium, zinc and magnesium levels in costa of rat.

掲載誌: Biol Trace Elem Res 2011; 143 (1): 359-367

この研究は、超低周波磁界(ELF-MF)への長期ばく露を受けたラットにおいて、肋骨中のいくつかの微量元素の変化を調べた。ラットは、100および500 μTのELF-MF(この値は公衆および職業ばく露安全基準の限度値ばく露を、1日2時間で10ヶ月間受けた。ばく露期間終了時に肋骨試料を採取した。元素のレベルは、原子吸光分光光度法(AAS)および紫外(UV)分光光度法で測定した。その結果、500 μTばく露群で、擬似ばく露群に比べ、Caレベルが有意に低下した;500 μTばく露群で、擬似ばく露群および100 μTばく露群に比べ、MgレベルおよびZnレベルが有意に低下した;P、Cu、Feのレベルに関しては、3群間で有意差がなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

長期的な超低周波磁界ばく露したラットの肋骨の幾つかの成分(例:マグネシウム亜鉛カルシウム)に生じるかも知れない変化を調べること。

詳細情報

ラット21匹を偽ばく露群(n=7)及び2つのばく露群(n=14)に分けた。各動物の肋骨5本を切除した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 2 h/day, 7 days/week during 10 months
  • 磁束密度: 100 µT (standard safety limit for public exposure)
  • 磁束密度: 500 µT (standard safety limit for occupational exposure)
  • I = 0.12 A for B = 100 µT
  • I = 0.5 A for B = 500 µT

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for 2 h/day, 7 days/week during 10 months
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 pair of Helmholtz coils with a diameter of 25 cm and 225 turns of 1 mm diameter insulated copper wire placed in a 130 cm x 65 cm x 80 cm Faraday cage, 25 cm apart; rats placed in a Plexiglas cage inside the coil system
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 100 µT - 測定値 - standard safety limit for public exposure
磁束密度 500 µT - 測定値 - standard safety limit for occupational exposure
参照 - - - - I = 0.12 A for B = 100 µT
参照 - - - - I = 0.5 A for B = 500 µT

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

500µTばく露群では偽ばく露群と比較して、カルシウムのレベルが低下した。500µTでは対照群及び100µTばく露群と比較して、マグネシウム及び亜鉛のレベルの統計的に有意な低下が見られた。リン、銅、鉄のレベルには群間で有意差は見られなかった。

著者らは、長期的な超低周波磁界ばく露は、カルシウム亜鉛マグネシウムといった幾つかの重要な成分のレベルを変化させることで、ラットの骨の代謝に影響を及ぼし得る、と結論付けている。

研究の種別:

研究助成

関連論文