研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[超低周波電磁界への親の職業ばく露後の小児の急性リンパ芽球性白血病のリスク] epidem.

Risk of childhood acute lymphoblastic leukaemia following parental occupational exposure to extremely low frequency electromagnetic fields.

掲載誌: Br J Cancer 2011; 105 (9): 1409-1413

【背景】初期の研究で、超低周波(ELF)電磁界への職業ばく露を受けた母親の小児において急性リンパ芽急性白血病ALL)のリスクの中程度の上昇があることが報告された。両親のELF職業ばく露とALLを調査したその他の研究の結果は多様である。【方法】オーストラリアで行われた< 15歳の小児のALLの症例対照研究では、両親がそれぞれの職業で行う個々の作業について質問した。小児誕生前の全期間の職業ばく露小児誕生の2年前までの職業、1年前までの職業、誕生から1年後までの職業における全ての職業ばく露についてばく露変数(ばく露無し/低い/中程度/高いなど)を作成した。【結果】適格で参加に同意した症例419人(参加率80%)のうち379人の母親 (同73%) と328人の父親 (同63%)から職業履歴が得られた。RDD法で抽出した適格な家族で参加に同意した2071家族(同70%)から性別、年齢をマッチさせた対照1361人のうち854の母親 (63%)と748人の父親 (55%)から職業履歴が得られた。小児誕生前の全期間のELF職業ばく露は症例と対照の母親で同等であった。症例と対照の父親でばく露の差は無かった。小児誕生前の全期間の母親または父親のELF職業ばく露小児ALLのリスクに関連はなかった(母親に職業ばく露がある場合のオッズ比 = 1.33 ; 95% CI = 0.73-2.40;父親に職業ばく露がある場合のオッズ比 = 1.34 ; 95% CI = 0.62-2.89)。【結論】ELF職業ばく露を持つ両親の子供においてALLのリスク上昇は見られなかった。

研究の目的(著者による)

超低周波電磁界職業ばく露された親の子どもにおける急性リンパ芽球性のリスクを調べるため、オーストラリアにおいて症例対照研究を実施した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 母親のばく露:ばく露なし
集団 2 出産前のいずれかの時点での母親のばく露:中程度/相当
集団 3 出産の2年前の職業における母親のばく露:何らかのばく露
集団 4 出産の1年前の職業における母親のばく露:何らかのばく露
集団 5 出産の1年後までの母親のばく露:低
集団 6 出産の1年後までの母親のばく露:中程度/相当
参照集団 7 父親のばく露:ばく露なし
集団 8 出産前のいずれかの時点での父親のばく露:中程度/相当
集団 9 出産の1年前の職業における父親のばく露:何らかのばく露

調査対象集団

症例集団

対照集団

調査規模

症例 対照
適格者 568 2,947
参加者 416 2,071
その他:

症例379人及び対照854人の母親、ならびに症例328人及び対照748人の父親が職歴を回答した

統計学的分析方法: (調整: )

結論(著者による)

出生前のいずれかの時期の母親または父親の超低周波電磁界への職業ばく露と、小児急性リンパ芽球性白血病リスクとの関連はなかった。

研究助成

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