研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[磁界ばく露と小児白血病のリスク:11699人の症例と13194人の対照に基づくメタ分析] epidem.

Magnetic fields exposure and childhood leukemia risk: a meta-analysis based on 11,699 cases and 13,194 controls.

掲載誌: Leuk Res 2014; 38 (3): 269-274

このレビュー論文は、商用周波磁界ばく露小児白血病リスクとの関連を調べた症例対照研究9件のメタ分析である。9件の対象論文は、1997-2013年の範囲で諸文献データベースから検索したもので、2010年のKheifetsのプール分析以降の新しい研究を含めるのが目的であると述べている。しかし9件の内訳は、4件が2000年のAhlbomのプール分析(対象論文9)に含まれたもの、4件がKheifetsのプール分析(対象論文7)に含まれたもの、残りの1件はカナダのGreenらの論文(1999)である。著者は、これまで丹念に行われているプール分析メタ分析に十分に触れておらず、さらには分析対象論文の採択理由が不明などの問題を含んでいるが、9件について通常のメタ分析の手法を適用し、その結果を報告している。

研究の目的(著者による)

電力線磁界ばく露小児白血病リスクとの関連をメタ分析で調査した。以下の9報を含めた:Michaelis他、1997(ドイツ)、Linet他、1997(米国)、Dockerty他、1998(ニュージーランド)、McBride他、1999(カナダ)、Green他、1999(カナダ)、Schüz他、2001(ドイツ)、Kabuto他、2006(日本)、Kroll他、2010(英国)、及び Malagoli他、2010(イタリア)。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 磁界強度: < 0.1 µT
集団 2 磁界強度: 0.1-0.2 µT
集団 3 磁界強度: 0.2-0.4 µT
集団 4 磁界強度: ≥ 0.4 µT
参照集団 5 磁界強度: < 0.2 µT
集団 6 磁界強度: ≥ 0.2 µT
参照集団 7 磁界強度: < 0.1 µT
集団 8 磁界強度: 0.1-0.2 µT
集団 9 磁界強度: 0.2-0.3 µT
集団 10 磁界強度: ≥ 0.4 µT

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 24,893
その他:

症例11699人及び対照13194人

統計学的分析方法:

結論(著者による)

≥ 0.4µTの磁界強度参考レベル < 0.1µT)と小児白血病リスクとの統計的に有意な関連が認められた(白血病全体:OR 1.57、CI 1.03-2.40;急性リンパ性白血病OR 2.43、CI 1.30-4.55)。参考レベルを < 0.2µTとした場合、≥ 0.2µTの磁界強度小児白血病との正の関連が認められた(OR 1.31、CI = 1.06-1.61)。

著者らは、磁界ばく露レベルは小児白血病と関連しているかも知れない、と結論付けた。

研究助成

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