研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[出芽酵母でのシスプラチン、マイトマイシンCおよびメトトレキセートの効力に対して50Hz、2.45mTの磁界は影響しない] med./bio.

No effect of 50 Hz 2.45 mT magnetic field on the potency of cisplatin, mitomycin C, and methotrexate in S. cerevisiae

掲載誌: Electromagn Biol Med 2008; 27 (3): 289-297

この研究は、磁界MF)との共ばく露による抗腫瘍薬の細胞殺傷効果の改善の可能性を探求した。出芽酵母(S. cerevisiae)細胞に2.45 mT、正弦波50 Hz MFの48時間ばく露を与え、合わせてシスプラチン(cisPt)、マイトマイシンC(MMC)、またはメトトレキサートMTX)の薬剤を2つの濃度(100および1,000 microg / ml)で投与した。生存率は落下試験で評価した。その結果、未処理の対照と比較して、MFへのばく露がこれらの細胞に対するcisPt、MMC、およびMTXの効力を変化させないことが示された、と報告している。

研究目的(著者による)

磁界による化学療法の増感の可能性の基礎を確立するため、低周波の一様な磁界が抗がん剤の効力の変化を生じるかどうかを調べること。

詳細情報

酵母(Saccharomyces cerevisiae)で以下の抗がん剤を調べた:シスプラチンマイトマイシンC及びメトトレキサート(100及び1000µg/ml)。異なる実験条件を調べた:1) 磁界ばく露、2) 薬剤ばく露、3) 磁界及び薬剤ばく露、4) 非ばく露対照群。加えて、シスプラチンに対する温度の影響を評価するため、酵母をを20℃、27℃、30℃にばく露した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 48 h

General information

cells were treated in four groups: i) exposed to MF ii) drug exposed iii) MF + drug exposed iv) unexposed control

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 48 h
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 pair of Helmholtz coils with a diameter of 40 cm, 20 cm apart, mounted on a wooden frame, connected in series; each coil consisting of 154 turn of 1.4 mm copper wire
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 2.45 mT - 測定値 - -

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

磁界ばく露は(調べたばく露量では)、非処理対照群と比較して、酵母細胞におけるシスプラチンマイトマイシンC及びメトトレキサートの効力に変化を生じなかった。磁界ばく露群と非ばく露対照群との差はなかった。温度とシスプラチンの効力との強い正の相関が認められた(磁界との共ばく露における抗がん剤を用いた実験では温度管理が重要である)。

研究の種別:

研究助成

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