研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[成獣の雄ラットの性ホルモン及びその他の生殖能力パラメータに対する50 Hz磁界の影響力] med./bio.

Influence of 50 Hz magnetic field on sex hormones and other fertility parameters of adult male rats

掲載誌: Bioelectromagnetics 2006; 27 (2): 127-131

この研究は、成獣オスのSprague-Dawleyラットの性ホルモンおよびその他の生殖能パラメータに対する超低周波(ELF)磁界の影響を調べた。成獣オスのラットは、連続した18週間、50 Hz正弦波磁界(約25 μT(rms))のばく露を受けた。その結果、ばく露を受けたラットの絶対体重および精巣の重量に有意な影響はなかったが、精嚢および包皮腺の重量は有意に減少した;同様に、ばく露群では精子数の有意な減少が観察された;18週間のばく露期間中、オスの卵胞刺激ホルモン(FSH)の血清レベルに有意な影響はなかった;その一方、オスの黄体形成ホルモンLH)の血清レベルは18週間ばく露後に有意に上昇し、テストステロンレベルはばく露期間の6週間ばく露および12週間ばく露後にのみ有意に低下した、と報告している。

研究目的(著者による)

成獣の雄ラットの性ホルモン及びその他の生殖能力パラメータに対する超低周波磁界の影響を調べること。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 18 weeks

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 18 weeks
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
チャンバの詳細 Two identical exposure systems were built, one for exposure and one for the control animals. The exposure system and the control system were separated by 3.5 m to reduce any stray fields. Rats were randomly split in two cages (48 x 26 x 15 cm; length x breadth x height) made of polypropylene. Control rats were placed in two cages located in the center of the control system (without magnetic field).
ばく露装置の詳細 The magnetic field was arranged and produced by sets of rectangular coils similar to that reported by Juutilainen et al. [1987] publication id 3704. Details of the experimental set up have been reported by Al-Akhras et al. [2001] publication id 6741 and Elbetieha et al. [2002] publication id 8513.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 25 µT effective value 測定値 - ± 1 µT

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露前
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

ばく露群の絶対体重及び精巣の重量に対する有意な影響はなかった。但し、ばく露群の精嚢及び包皮腺の重量は有意に減少した。
ばく露群では精子数の有意な減少が認められた。
更に、18週のばく露期間中の雄の卵胞刺激ホルモン血清レベルに有意な影響はなかった。他方、18週間のばく露後の雄の黄体形成ホルモン血清レベルには有意な増加が認められたが、テストステロンのレベルは6週間及び12週間後にのみ有意に減少した。

これらの結果は、超低周波磁界への長期ばく露哺乳類生殖能力及び生殖に悪影響があり得ることを示唆している。

研究の種別:

研究助成

関連論文