研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[基地局アンテナモデルからの900MHz無線周波へのばく露により誘導されたラット精巣での酸化ストレスに対するビタミンCの予防的効果] med./bio.

The prophylactic effect of vitamin C on induced oxidative stress in rat testis following exposure to 900 MHz radio frequency wave generated by a BTS antenna model.

掲載誌: Electromagn Biol Med 2013; 32 (3): 409-416

本研究は、無線周波RF)波によって精巣に生じた酸化ストレスと、これに対するビタミンCの保護効果を、坑酸化酵素活性グルタミンペロキシダーゼ(GPx)、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)、マロンジアルデヒドMDA))を測定することで評価した動物実験である。32匹の成獣の雄のSprague-Dawleyラットを無作為に四群に分け、45日間にわたって以下の処理を行った:擬似ばく露群、擬似ばく露ビタミンC群(L-アスコルビン酸を一日に体重1kgあたり200mg経管投与)、RFW群(900MHzのRFW波にばく露)、RFW+ビタミンC群。実験終了後、全ての動物を屠殺して精巣を摘出し、坑酸化酵素およびMDA活性を測定した。その結果、RFW群では、対照群擬似ばく露群)と比較して、坑酸化酵素活性が減少し、MDAが増加した;RFW+ビタミンC群ではRFW群と比較して、坑酸化酵素活性が改善され、MDAが減少した、と報告している。

研究目的(著者による)

900MHz電磁界によりラット精巣に生じた酸化ストレスとこれに対するビタミンCの保護効果を調べること。

詳細情報

ラットを4群に分けた (各群n=8): 1) RFばく露群:電磁界ばく露と毎日の擬似投与 (経口、蒸留水), 2) RFばく露 + ビタミンC群:電磁界ばく露と毎日のビタミンC投与 (経口、200 mg/kg 体重), 3) ビタミンC群: RF擬似ばく露と毎日のビタミンC投与、 4) 擬似ばく露群: RF擬似ばく露と毎日の擬似投与。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 900 MHz
ばく露時間: continuous for 4 h/day for 45 days

ばく露1

主たる特性
周波数 900 MHz
タイプ
  • electromagnetic field
ばく露時間 continuous for 4 h/day for 45 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
Distance between exposed object and exposure source 5 m
チャンバの詳細 cage
ばく露装置の詳細 8 animals per cage
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電力密度 0.6789 mW/cm² - 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

RFばく露群(第1グループ)では、他の群に比べ、スーパーオキシドジスムターゼグルタチオンペロキシダーゼおよびカタラーゼ酵素活性が有意に低下し、脂質過酸化が有意に増加した。

RFばく露+ビタミンC群(第2グループ)では、スーパーオキシドジスムターゼ酵素活性は他群に比べ有意に上昇し、脂質過酸化はRFばく露群に比べ有意に減少したが、擬似ばく露群(第3,4グループ)に比べると依然として有意に増加していた。第2グループの他の全てのパラメータは無ばく露群に比べ有意差がなかった。

ビタミンC群と擬似ばく露群(第3と第4グループ)の間に有意差は何も無かった。

著者は結論として、「ラットの900 MHz電磁界ばく露は、精巣酸化ストレス誘導する可能性があり、ビタミンCは抗酸化酵素活性を高める可能性がある」と述べている。

研究の種別:

研究助成

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