研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[50Hz電磁界への間欠ばく露後のヒト線維芽細胞における遺伝毒性作用の評価:確認研究] med./bio.

Evaluation of genotoxic effects in human fibroblasts after intermittent exposure to 50 Hz electromagnetic fields: a confirmatory study.

掲載誌: Radiat Res 2005; 164 (3): 270-276

この研究は、50 Hz正弦波電磁界への断続的ばく露(5分間オン/ 10分間オフ)を受けたヒト線維芽細胞遺伝毒性的影響が誘導されるか否かを調べた。最近の先行研究で、遺伝毒性的影響の誘導が報告されたのを受けて、それを再確認するために、DNA一本鎖切断誘導をアルカリ単細胞ゲル電気泳動(SCGE)/ コメットアッセイにより評価した。さらに、先行研究を拡張して検証するため、同じ実験条件において、電力線信号(50 Hzとその高調波)ばく露も実施して、潜在的な遺伝毒性も調べた。正弦波および電力線電磁界の両方の信号に24時間断続的にばく露した後、細胞質分裂ブロック小核アッセイにより細胞周期動態を分析した。実験には、ヒト二倍体線維芽細胞(ES-1)を用い、すべての実験に、真のばく露群と擬似ばく露群を用いた。コメットアッセイまたは小核アッセイ陽性対照として、過酸化水素またはマイトマイシンC処理群を用いた。その結果、実験条件のいずれにおいても、擬似ばく露群と比較して、ばく露での有意な差は検出されなかった;これとは対照的に、陽性対照は、予想通り、すべてのケースで統計的に有意なDNA損傷の増加を示した;したがって、今回得られた知見は、先行研究で報告されたコメットの誘導または小核頻度の増加を確認しなかった、と報告している。

研究目的(著者による)

50Hz正弦波電磁界に間欠ばく露(5分間オン/10分間オフ)したヒト線維芽細胞における遺伝毒性作用の誘導について最近の2報の研究(publication 9990 及び publication 9089 参照)の結果を確認すること。

詳細情報

調査を拡張してデータを検証するため、同じ実験条件で、細胞を50Hz電力線信号にばく露することで、潜在的な遺伝毒性も調べた。
コメット解析または小核アッセイのため、それぞれ線維芽細胞過酸化水素またはマイトマイシンCで処理することで、陽性対照も実施した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: intermittent, 5 min field on/10 min field off for 15 or 24 h
pure sinusoidal signal
ばく露2: 50 Hz
ばく露時間: intermittent, 5 min field on/10 min field off for 15, 18 or 24 h
power line signal consisting of 50 Hz fundamental frequency as well the harmonics.

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 intermittent, 5 min field on/10 min field off for 15 or 24 h
Additional information pure sinusoidal signal
Additional information pure sinusoidal signal
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • square coils
ばく露装置の詳細 Exposure system consisted of two identical apparatuses made of four coaxial square coils (20 cm long) placed horizontally hence parallel to the surface of the culture plates, each of them housed in a µ-metal shielding box in the region of uniform MF (1% for 12 x 12 x 20 cm³ region and 5% within a region of 15 x 15 x 20 cm³). Coils were connected wound or counter wound configurations. The latter was used for sham exposure.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT effective value 測定値 - -

ばく露2

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 intermittent, 5 min field on/10 min field off for 15, 18 or 24 h
Additional information power line signal consisting of 50 Hz fundamental frequency as well the harmonics.
Additional information Powerline signal consisting of 50 Hz fundamental frequency as well the harmonics.
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT effective value 測定値 - -

Reference articles

  • Ivancsits S et al. (2002): [ヒト二倍体線維芽細胞における超低周波電磁界への間欠ばく露によるDNA鎖切断の誘導]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

どの実験条件で検査したばく露サンプル及び偽ばく露サンプルにも、統計的有意差は認められなかった。対照的に、陽性対照では予想通り、全ての場合にDNA損傷の統計的に有意な増加が認められた。

従って、先行研究で報告されたコメット誘導または小核頻度の増加についての知見は確認されなかった。

研究の種別:

研究助成

Replicated studies

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