研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[超低周波電磁界はCa(v)1-チャネル活性上昇を介してイン・ビトロでの神経新生を促進する] med./bio.

Extremely low-frequency electromagnetic fields promote in vitro neurogenesis via upregulation of Ca(v)1-channel activity.

掲載誌: J Cell Physiol 2008; 215 (1): 129-139

この研究は、超低周波(ELF)磁界へのばく露がCa(v)1チャネル機能を調節することによって、新生仔マウス脳皮質から単離された神経幹細胞(NSC)のニューロン分化に影響を与えるか否かを調べた。ELF磁界(1 mT、50 Hz)のばく露を受けた分化中の培養NSCでは、ニューロンマーカ(β-III-チューブリン、MAP2)およびCa(v)1.2およびCa(v)1.3チャネルに免疫反応性を示す細胞の割合が顕著に増加した。ELF磁界ばく露を受けた培養においてNSCに分化したニューロンは、自発発火、KCl刺激に応答したCa2+トランジェントを示す細胞の割合、このCa2+トランジェントの振幅、およびCa(v)1チャネルの活性化で生じるCa2+電流振幅有意な増加を示した。Ca(v)1チャネルブロッカーであるニフェジピン(5 μM)を培地に添加すると、NSC分化ニューロンの収量は有意に減少し、ELF磁界ばく露がβ-III-チューブリンおよびMAP2への免疫反応性を示す細胞の割合の有意な増加をもたらさなくなった。対照的に、グルタミン酸受容体拮抗薬またはCa(v)2.1およびCa(v)2.2チャネル遮断薬の存在下でNSCが培養された場合、ELF磁界ばく露の効果は保存された。以上のような知見は、ELF磁界ばく露がCa(v)1チャネルの発現と機能を上昇させることで、NSCの神経分化促進することを示唆している、と報告している。

研究目的(著者による)

超低周波電磁界が、新生マウスの能皮質から単離した神経幹細胞前駆細胞神経分化に影響力を及ぼすかどうか、もしそうならば、細胞内 Ca2+シグナル伝達がこの影響に介在しているかどうかを調べること

詳細情報

神経分化に対する細胞膜を通じたCa2+シグナルの影響を調べるため、以下の成分を培地に添加した:選択的カルシウムチャネル(Cav1)阻害剤、ニフェジピン;非選択的カルシウムチャネル(Cav2.2及びCav2.1)阻害剤、VコノトキシンMVIIC;Ca2+透過性のイオンチャネルグルタミン酸受容体拮抗薬CNQX及びD-AP5の混合物。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for up to 12 days

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
ばく露時間 continuous for up to 12 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 solenoid placed inside a CO2 incubator
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT - - - -

Reference articles

  • Wolf FI et al. (2005): [50Hzの超低周波電磁界は細胞増殖及びDNA損傷を強める:可能性のあるレドックスメカニズムの関与]
  • Grassi C et al. (2004): [50 Hz電磁界が電位依存性Ca2+チャンネルに与える影響と神経内分泌細胞の増殖と死亡の変調におけるその役割]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

データは、神経幹細胞前駆細胞分化神経細胞収量は、超低周波電磁界刺激によって有意に増加したこと、及び、この影響はばく露によるカルシウムチャネル(Cav1)発現及び活性の上方制御に依存することを示した。

研究の種別:

研究助成

関連論文